2022-09-04

なぜ伏線を張るのか?の考察

自分のようなオタク族たちの大好物伏線回収がある。

少し古い例になるが、まおゆう魔王勇者においての伏線回収は有名だ。

 

最後にして最強の能力を持つ最大の敵と対峙する女騎士

絶望的な戦いかと思われたが女騎士勇者修行していたときを思い出す。

小説の中ではずいぶんとまえに登場したエピソード

その記憶の中から最強の敵の弱点のヒントを見つけ出した女騎士は見事に逆転勝利する。

 

当時のオタク族たちが見事なまでの伏線回収!!と熱狂し狂喜したのは言うまでもない。

こういった体験は共有されオタク族たちは益々伏線回収の素晴らしさを確認するのだ。

 

では、もしもこの伏線が張られていなかったら、どうなるのであろうか?

物語終盤、最強の敵に敗北を予感する主人公勢力

しかし、突然思い出す。

そうだったそうだった以前、ああいたことがあったから、こうすれば勝てるじゃん!

よし勝った!勝利!!

という展開になる。

実際に週刊連載の漫画などでは唐突に始まる過去エピソード編としてこのような構成はよく使われている。

それは漫画という表現媒体が過剰な演出力で構成の不足を押し切れる力があるからだと思われる。

だが、これを小説など文字媒体で行うにはかなり技量必要であろう。

 

まり物語において突然問題解決策が登場すると、

デウス‐エクス‐マキナ機械仕掛けの神)の降臨という印象を拭うことが出来ないのだ。

ゆえに小説家は物語伏線を張る。

本当のところをいえば単なるデウス‐エクス‐マキナしかないもの

伏線を張ることで見事な構成である、と読者に誤解を与えることが可能になるからだ。

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