新しいFormula-1シーズンが始まった。
去年から引き継がれた要素がほとんどない全く新しいマシンによる未知のシーズンのスタートである。
車両ルールの変更の狙いは接近戦を可能にすることを目標になされた。
昨年までのF1マシンは規約のなかで究極的に空力性能を高めた結果として、
非常に空気の流れに対して繊細であり且つ
そのマシンが通過した後方に非常に乱れた気流を発生することから、
車同士が接近するようなドッグファイトが難しいマシンとなっていた。
そういった要素を排除してレース本来の魅力である抜きつ抜かれつを可能にするようなマシンへと
変革するべく新しい規定は規格(Formula)されたものだ。
昨年度までと比べて車両同士が接近することはかなり容易になったようだ。
昨年までなら前方のマシン後方に車両を位置させるとダウンフォース(車を地面に押し付ける力)が
(前方車両の乱気流の影響で)抜けてしまいF1ドライバーの技術を持ってしても
コース上にマシンを留めるのが非常に難しかったものが今シーズンは下位カテゴリーの車両のように
不用意に接近しても大きな影響を受けることなく走行が出来るようになっているようだ。
車としての気難しさ、繊細さが大幅に低減したような印象を受ける。
これはまさに規約の改定の目指した部分であり、その部分では大成功であると言える。
ただ、これがイコールとしてレースを面白くする要素として働くのか?といえば未だ未知である。
が、ゆえにドライバーのコントロール能力が大いに発揮される部分も大きかった。
しかし、今シーズンのマシンはその安定性ゆえにマシン本来の能力以上の能力を発揮させる幅が縮まったような印象も受ける。
無難に無理せず走らせるのが最速の方法であるようにも見受けられる。
言い方を変えると最速のマシンを持ってさえいれば無難にまとめれば勝ってしまうのでは?という疑問がある。
途中経過として多少の順位の変動はあっても結果として車なりの順位へと収斂されていくのではないだろうか?
最接近が容易であれば早い方の車が勝つのは当たり前のことになるのだから。
まだ1レースが終わったのみの状況で、
各チームのレース戦略も大きく変化していくとは思うのでなんとも言えないが