2022-02-08

日本事務現場でいまだにFAXが現役の理由

ある大手IT系企業でいろんな企業のいろんな現場を見たうえでのお話

1.速達性が高い

紙に手書きされた書類複合機FAX機能ボタンポンポン押せば2分とかからずに送れる。紙をスキャンして電子データグループウェアアップロード→先方が受信確認電子データ確認、という方法だと+3分はかかる。緊急時はこの3分の差は大きい。1万枚なら30000分、500時間だ。

2.日本語の文字が複雑すぎて、実用に耐えられる電子読み取りが困難

速達性で劣る電子データの送受信だが、紙に手書きされた内容をOCR自動的に読み取ってテキストデータ化できれば、トータルではFAXより優位になるはずである。いろんな企業や団体の現場2000年代からOCRの導入を進めたが、最終的には「使えない」と判断し、結局FAX送受信に戻っている。

理由は、日本語文字としての複雑性の高さに起因する、データ化精度の低さだ。紙に書かれた文字テキスト化する際の精度が80%~90%で頭打ちになってしまった。

OCR宣伝するサイトでは「識字率100%」と謳っているところが多いが、「正解率100%」にはほど遠いのだ。

これでは、紙の書類パソコンに2人1組で打ち込むパンチ業務に速度・コストの両面で劣ってしまう。だからFAXに戻さざるを得なかったのだ。

結論:脱FAX必要なのは「脱日本語である

という、身も蓋もない結論で終わりにする。「なんでFAXなの?」という質問はもう5周くらいの周回遅れであることは認識しておくとよい。

  • FAXとスキャンとで比較の条件が異なるのは何でなんで? 御社ではFAXをOCRしてるの? 速達性についても、うちではFAX(無いけど。)まで歩く時間で社用のスマホで写真撮って共有して終わり...

    • 基本的にpdfで残しときゃ証跡や緊急連絡として十分だし なんかリテラシ低い職場を頑張って正当化してる感じよね

    • 小さな企業の社内ネットワーク内の運用と比較されてもね 企業間通信で比較しよう

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