犬の散歩をしながらずっと考え事をしていた。
私は一浪で大学に入り一留で来年卒業予定だ。親は教育や娯楽にちゃんとお金をかけてくれていたし、大学生活に失敗したのは私の責任である。
では、なんで受験に失敗したのか?怠惰な性格のせいである。地頭は人並みにはあることが中学受験の成功で証明されていたし、ただただ怠惰だったのだ。
父親も母親も堅実かつ努力家だった。仕事をサボっているのは見たことがないし、教育を放棄された記憶もない。でも私は怠惰だった。親から色々なものを不自由なく与えてもらった。学校の準備や旅行の準備は全て自分でやった後でも親のチェックが入って途中から自分でやることがめんどくさくなり放棄した。それは怠惰の一因にしかなり得ず、周りの人間が与えた様々な影響で怠惰の土台が築かれたのだと思う。
そのような影響を受ける人間になるか否かも運であると考えてしまう。それを言い訳に今まで生きてきたが、自分で金を稼ぎたい、就職して真っ当に暮らしたいという気持ちがここになって噴き出してきた。性格は運ゲーによって決まるものではあり、このような思考になるのもまた運である。
私は与えられた性格に抗わなければならない。まるでRPGのNPCが意志を持ち出す系アニメのように、自らの性格を自ら打破しなければならない。世の中の人間は頑張っていて本当にすごいなと思う。彼らはNPCなどではなくすでに自分の性格をコントロールして主人公になっているのかもしれない。俺も主人公になりたいぜ。