なぜかというと、「戦後日本の責任」を背負い、今まで引き継いでいるのが象徴天皇制というものであり、それがなくなってしまえば責任なんてもう意識する必要がないからだ
敗戦した日本は、日本国憲法に代表される欧米の価値観と歴史観を否応なく受け入れざるを得なかった
本当はそうしたくなかったけど、国体を護持するためにも、嫌々そうするしかなかったのである
それは靖国や東京裁判を巡る保守の皆様の主張を見ればよくわかる
そもそも彼らは天皇どころか、本音じゃ誰の戦争責任だってまともに認めたくないわけだ
しかし当時の日本人は天皇と天皇制を守るために「タテマエ」として表面上それらを受け入れたフリをし、終戦記念日になればアジアの国々に向けたお言葉をわざわざ陛下に「言わせて」いる
一緒に出ている自民党の総理大臣よりも明白に、いろんな意味で左方向への配慮がそこにはある
終戦当時のあの危機感が今に至るまでなんとなく続いた結果、こうなっているということなのだろう
では天皇制がなくなって困るのは誰か?
それらに強いシンパシーを感じ、タテマエに過ぎないものを本気で信じている人、すなわち左翼の皆様に他ならないのだ
天皇制がなくなってもそれらが無条件で残るというのは甘すぎる
式典には自民党のおっさんだけいれば十分で、ああしてリベラルやアジアにいちいち配慮してやることもないのだから
つまりどっちも困るわけだ