少し前から、「久しぶりに帰省したら親が右傾化していた」という類の記事をネットで見かけるようになりました。
それらの記事を最初に読んだときは他人事と思っていたのですが、最近うちの母も政治について、かつての母と大きく異なる意見を述べるようになってきており、それに伴い少し困っていることがあるので、ここで吐き出させてください。
新型コロナウイルス感染症が拡大し始めた2020年の頭くらいから、うちの母のブラウザのブックマークには、ネット上で保守派とされている人たちのTwitterアカウントなどが増えてきました。
最初は「なんか新しいのが増えているな」くらいにしか思っていませんでしたし、気にも留めませんでした。母が何を信じようがそれは母の自由だからです。
しかし、かつては自民党嫌いであった母が、「アベノマスク楽しみ!」「安倍さんは頑張ってるのに、みんな好き勝手言い過ぎでは?」といった発言をするようになったときは、母がわたしの知っている母ではなくなってきたような気がして、少し寂しい気持ちになりました。
アメリカ大統領選挙で母がトランプ陣営を支持していることを知ったときは、すでに上記のような変化をひしひしと感じていましたので、もはや驚きはしませんでした。(これが4年前の選挙だったなら、とても驚いたと思います)
バイデン陣営の勝利が報道された後、「まだ結果はわからない」「バイデンが大統領になったりしたら、中国が野放しになってしまう」と母はわたしに言いました。
その発言自体はさておき、わたしが困ったのは、母がわたしも同意見だと信じて疑わない様子であることです。
「あなたもそう思うでしょう?」と聞かれたわけではありません。ただ、同意見であることが当然であるかのように話が進んでしまうことに、居心地の悪さを感じてしまうのです。
わたしはアベノマスクが楽しみではなかったし、トランプ陣営を支持してもいませんでした。
だからいつもそういう話題が出たとき、わたしはヘラヘラと笑って誤魔化してしまいます。波風が立たぬよう、時が過ぎるのを待ちます。
政治を語ることに慣れていないこともあり、わたしの意見を伝えた結果、母と衝突してしまったら……、と考えると、ヘラヘラ笑ってやり過ごすのが一番楽なのです。
ただ、ときおり罪悪感にかられるときがあります。自分が母と真正面から向き合っていない、とても不誠実な人間である気がしてしまうのです。
今後も母から何か言われたとき、ヘラヘラ笑って誤魔化しておけば良いのでしょうか?
それとも、都度わたしの考えを伝えれば良いのでしょうか?
「親が右傾化した」など、親の思想の変化に戸惑う声をネットではよく見かけますが、具体的な対処法(接し方)に言及している方は少ないのが現状です。みなさんはどうされているのでしょうか?
自分の弱さと、親の変化を受け入れられない器の小ささに嫌気がさしながら、今日もわたしは母の言葉をヘラヘラと受け流すのです。
まず第一はヘラヘラ笑ってごまかし。 たまーに反論し。 基本的にめんどくさい奴らだもん。ネトウヨって。