ここ数日「風俗嬢とカツオ」に関わるブックマークが目についてむかむかしているので、ここで吐き出すことにしたい。便所の落書きと思ってもらって構わない。
私(※1)は、風俗嬢とカツオ(又は漁師)とは話が全く違い、比較できるようなものではないと思っているが、大差がないとか同一線上にあるとか言っている人たちを論理のみで説得することはできないと考えている。
カツオも風俗嬢のサービスも商品でしょ、とか、漁師も風俗嬢も困窮してるでしょ、などという理解は(資本主義的な)論理において必ずしも間違っているとは言えず、その論理を突き詰めるならば(※2)、感覚の問題と言わざるを得ないからである。
ではどういう感覚なのか。大差がないと言っている人たちの多くは、若い女性が好みなヘテロ男性だと推測されるので(※3)、A:自分の作った作物や製品が買い叩かれて困窮する状況と、B:男性や老婆などを相手として性的サービスを行わねばならず、相手がお金さえ払えば個別の拒否権はない(場合によっては不能になるかと思うような乱暴な扱いを受ける)という状況とをそれぞれ想像して欲しい。
Aであっても辛いだろうが、Bの肉体への侵襲を伴う尊厳の傷つき方はその比ではないのではないか?
風俗嬢には人権があるという意見は、一見禅問答のようだが、要するにこういう感覚のことだと私は思う。
風俗嬢の中には特に傷ついていない人もいる、差別だ、という反応があるかも知れないが(※4)、もし仮にそうだとしても、コロナ禍で風俗への参入を余儀なくされる人たちは、従来であれば参入しようと思わなかったという意味で類型的に傷つきやすいだろう。
最大限の想像力を働かせても、AもBも大差ないと思う人は、どうぞご自由にだ。
(※2)個人的には、この論理を突き詰めること自体拒否したいが。
そもそも風俗への参入を余儀なくされる人というのが実在じゃないじゃん 風俗で働く前に 生活レベルを落としてバイト暮らしをする 必要な支払いは滞納する 自己破産する 生活保護を受...
A:自分の作った作物や製品が買い叩かれて困窮し、将来的に身体障碍を引き起こしかねない負荷の高い肉体労働に従事せざるを得ない に置き換えれば、別に風俗が特別ということはな...
風俗嬢が相手にする客がほとんどの場合いちおうセクシャリティには合致する中年男性であるのに対して、男が風俗で働く場合に想定させる客が「男性」「老婆」はフェアじゃないだろ ...