2020-02-26

ずっとキャラに恋をしていると思ってきた

一言でまとめると、画面越しに悲恋ぶって自分に酔っている話。文章もそんな感じ。

私には大好きなキャラがいる。一日中彼のことを考え、彼だったらどう考えるかまでを想像するタイプオタクだ。だが夢女子として吹っ切れられず、ひたすらに拗らせた片想いしか妄想できない。

理由簡単で、好きなキャラには公式相手いるからだ。ありがたいことに、何があっても振り向くことはないと明言されている。所謂横恋慕だ。

読者として最も遠くで見つめてきたため、キャラの良いところが目に入る。単純に彼を構成する要素が好ましいのもあるが、一番は好きな相手への態度だった。

どれだけ困難があっても、一途に想い続けるところが好きだ。豊かな表情をこれでもかと見せる姿に胸が締め付けられる。普段は頼りなさげなのに、いざとなったら誰よりも活躍するのもかっこいいのだ。

しかし、どれもが全部相手のための態度である。素直に羨ましいと嫉妬してしまう。次元越しに地団駄を踏んだことも一度や二度ではない。何度も成り代れるものなら、入れ替えてほしいと願った。

だけど私が相手立場になってしまったら、話が成立しないことは明白だ。彼は相手のすべてを愛している。そこに不純物が混じった時点で、相手異変を見抜けると信じているからこそ好きになったのだ。

万が一でも彼が私に興味でも示そうものなら、この想いは報われることな失望に終わると確信している。相手差し置いて、他の女に現を抜かすようなキャラは嫌いだからだ。だというのに、私にだけその笑顔を向けてほしいとも祈ってしまう。

見事に「恋に恋する人」の典型である。頭でも打って、彼の想い人の守護霊にでもなれば擬似的に満たされるのだろうか。むしろ自分意思存在しないことで渇望する未来しか予想できない。

そもそも相手二次元のため、永遠に好きなキャラが私を認識することはない。当たり前だ。だが、彼が間違っても相手以外を想った瞬間、彼のイメービとともに淡い憧れは破綻してしまう。

なのに今日も隣を歩けたらいいと夢を見る。彼の一生塗り替えられることのない特別に焦がれ続ける。

一体私は何を思って、悲劇のヒロインを気取っているんだろう。

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