『クロスチャンネル』という18禁ゲームで、自分の時間が止まっている。
正確には、止めている。
自分は、このゲームの中で、支倉曜子というキャラが好きなんだけど、
一度もクリアーしていない。
ニコニコ動画などで、何となく、クリアのあたりはみたけど、完全にはプレイしない。
自己完結した人間というのにあこがれるし、その人の目的が果たせない人間の限界性が心にグッときたのだと思う。
僕がこのゲームを知ったのは、多分2008年くらいだろうか。
僕は、18歳だったか。
このゲームを知った時、何度も泣いてしまった。この世にこんなすごいものがあるんかと。
このような感動を求めて、あらゆる文学、哲学、絵画、数学、科学、医学、物理に手を出した。普通にある程度極めたと思う。どれも一応、世界最先端の話を理解できるくらいにはなっている。
でも、違うんだ。どこにも無かった。
あの時の憂鬱を解決できるような何かは発見できなかった。今も、その時の気持ちを思い出すと憂鬱だし、叫びたくなる。
思い出補正だろうか。
それとも、自分の人格というのが、この世に受け入れ先を探せるほどではなかったのか。
いや。あったにはあったんだけど、そこで示された解答が、世界とは外れたものばかりで。
僕は、まだずーっと探しているのかもしれない。
だが、無さそうだ。世界にはあるかもしれないが、僕という人格に当てはまる答えは作れないのかもしれない。鳥が深海に住めないように。
答えが見つけられないまま、10年以上も経過してしまった。
死ぬまで無いことも十分あるだろうなあと思う。