話が面白くない、つまらない、という話じゃなくて、倫理観がやばい。
「異なる世界から来た存在なので、価値観や倫理観が違う。それをどうすり合わせるか、理解するか」という話は、過去の戦隊でもいくつか出ている。
でも、リュウソウジャーはそれを、話の中で丁寧に描かず、雑に扱っている。でも、擁護の人たちは「違う世界から来てるんだから違って当然だ!」「批判する人はおかしい!」と熱くなっているし、「戦隊であることに意味がある、戦隊に文句を言うな」「楽しんでる人たちに水を差すな」と、完全に盲目になっている。
「子供が楽しむのが一番なんだから、大人が文句を言うのはおかしい」という声も見た。
しかし、破綻している話、説明されない倫理観で、子供は本当に楽しんでいるのか?子供って、単純に格好いいおもちゃのギミックだけで騙されるのか?
今どきの「子供向け」アニメなどを見ていても、そこまで脚本が「子供だまし」とは思えないのだ。
また、戦隊は「子供[だけ]のもの」とはもう言い切れないだろう。大人向け商品も普通にバンバン出ていて、大人だって立派にターゲットにいると思われる。そんな中、「子供受け」は銀の弾丸にはならないと思っている。
新戦隊だから〜というのも、もはや、言い訳にならない。もう9話を終え、もう5分の1が消化されてるのだ。
なんていうか、「好きなものを否定されるのは悲しい」じゃなくて、ちゃんと良さも悪さも語られてこそ、良いコンテンツは作られるのではないだろうか。別にリュウソウジャーに限った話ではないが、特「子供向けだからこれでいいんだ!」「戦隊は戦隊だから悪くてもいいんだ!そもそも悪いというのはないんだ!」という思考停止な意見を見て、危機感を覚えた。子供向けだからガバガバな倫理観でも許される、「価値観のズレ」という大きなテーマを雑に扱ってもいい、というのは、子供向け作品への侮辱ではないか?