そんなことが2つもある。
なぜなら、ごく身近なところで実際に成功(?)例が実在しているから。
期待するなとわかってはいても「それなら自分も…」と思わずにはいられない。
1つめ。
ベタだけど「ある会員女さんを気に入ったので付き合いたい」ってやつ。
「絶対にないとは言わないが、障壁は多くかなり難しい」と考えるのが通常か。
会社として表向きは禁止されているし、男→女だとほとんどの場合相手は警戒するので奇跡的な何かがないとそううまくいくものではない。
しかし元同僚男(本件とは無関係な理由で既に退職)が1年ほど前に結婚した相手は、元会員女さんだった(本件とは無関係な理由で既に退会)。
細かいなれそめまでは聞いていないが、周囲の従業員たちが言うには「よくあること」だそうだ。
元同僚男曰く「勤務中でも狙って話しかけていた」そうだが、それだけでどうやって連絡先交換とかできたんだろ。
噂話レベルならばこの手の話はしばしば聞くが、実際に目の前でそれが起こったとなると「一体どうやったら…自分もワンチャンありか!?」との期待を禁じ得ない。
2つめ。
これもベタかもしれないが「"夜の女"と付き合いたい」ってやつ。
これは1つめ以上にハードルが高いことは明白であるが、これまた身近なところに成功(?)例が実在している。
俺が5年以上付き合いのある夜の店で働くオキニ嬢と仲が良いA嬢のことである。
いつもオキニが相手をしてくれるが、時折Aも同席して1対2で話す機会が増える。
あるときAが「実は結婚することになって…」と打ち明けてきたのだ。
「それはおめでとう」「相手はどんな人?」などと社交辞令も交えつついつも通り会話を続けていると、オキニも会話に加わり「お客さんで来てた人なんだよね~」と漏らす。
その瞬間、俺の顔色が変わった。
「どこの誰か知らないけど、夜の女(といってもWワークだけど)を落とした挙句結婚!?夜の女を落とせるってどんな素晴らしい男だよクソ羨ましい!!」という気持ちでいっぱいだった。
オキニとAとで、初対面から付き合いに発展し、結婚に至るまでのあらすじを語り合っているのをうなずきながら耳ダンボで聞いていた。
Aが落とされたのか、落としたのかまではわからなかったが、「一体どうやったら…自分もワンチャンありか!?」との期待を禁じ得ない。
もっとも、こんな話をわりと簡単に打ち明けてくるあたりからして、そもそも俺は「男」としては見られていないってことだけどな!
しかし個人の感覚として「普通の(?)恋愛に飽きた」というものがあり、死ぬまでに一度でいいからこういう刺激的な体験をしてみたい。
とにかく、期待するのは愚かだとわかっていても諦めたくない、羨ましい、羨ましい限りなのである。