真面目に答えず、出来る限り嘘と虚構を織り交ぜて答えていきたい。
原因を探っていくために、まず己の中の天使と悪魔がどういったシステムであるかを知っておく必要がある。
君が善なる行動をすべきか悪なる行動をすべきかで葛藤したとき、天使と悪魔はそれを察知してほぼ同時刻に駆けつけるようになっているのだ。
誤解されがちだが、人間の中に存在する天使と悪魔は表面上では争っているものの業務提携しているのだよ。
どちらが勝つかは個人によって偏りがあるが、己の中の善と悪の戦いは誰もが一生続けるべき行為だからな。
戦いそのものが成立しないっていうのは、天使にとっても悪魔にとっても困る状態なのだよ。
よくあるのが、天使と悪魔で交通手段が異なるせいでズレが発生するってパターンだな。
電車移動なら人身事故が多発しているのか、車移動で渋滞に引っかかっているのか。
厄介なパターンは、君の中にいる悪魔の中にいる、天使と悪魔が戦っている場合だ。
もしも君の中にいる悪魔の中にいる、天使と悪魔のどちらかが更に遅刻しているようなら、かなり面倒くさいぞ。
こうなってくると原因が多岐に渡るから、責任追及や問題解決もややこしくなる。
根本的な解決にはならないが、とりあえず天使の駆けつける時間をズラしてもらうか、悪魔が来てくれるまで待ってもらうかってところだな。
天使はコンプライアンスに厳しいが、君の中にいる天使の中にいる天使に期待するしかないな。
物差しを多く持つ人間は、傍から見れば明確に使い分けているように見えるが、別にそんなことはないんだ。
だから気分で使い分ければいい。
私だって、そうしている。
長さを測ったり、線を引くことさえできれば、それは“上手く使い分けている”のと一緒だからな。
仮に物差しの違いによって弊害が発生して、それを他人に指摘されたとしても、「測るモノが違うから物差しだって変わるし、長さや線引きも変わる」って言っておけばOKだ。