そいつは大量のトイレットペーパーを便器の水につけて、素手で触って遊ぶ癖があった。
月一くらいの頻度で、便器で遊ぶそいつの姿が目撃されたり、便器が詰まったりする事態が発生していた。
他にも授業中に立ち上がってウロウロしたり、女子のスカートをめくったりといったことを日常的に行う奴だった。
注意されればその場では直すと言うし謝るのだが、結局同じことを繰り返す。
会話には問題がないので知的障害でもない。ただの問題児として扱われた。
今考えれば発達障害なのだろうが、当時はそんな言葉が無かった。
そいつは同級生達から〇〇菌と呼ばれ、そいつに触るのは汚らわしいこととして扱われた。
いじめは悪いことだ。
共同体に所属する以上、最低限のモラルを共有していなければ、人付き合いは困難だ。
私はそいつと積極的に関わらなかったが、触れられそうになると避けるくらいのことはした。
いじめは悪い事だと理解していたが、便器のうんこが付着する面を撫でた手だ。さすがに忌避感が勝った。
そいつに対して、周囲はどういう態度を取ればよかったんだろうか。
便器の水を喜んで触り、授業を邪魔して面倒をかけ、女子に性的いやがらせを行う奴に対して、一つの個性として受け入れて、友達になり、握手をしろというのか?
たまに、うっかり、モラルに反することをしてしまうのは仕方がない。
人間なので間違いはあるし、知らないことはできない。
しかしモラルを知ってなおモラルを共有できない人間は、共同体から歓迎されない。
個人と共同体とのアンマッチが発生した時、人間は抗体のように異分子を攻撃する。
それはやめることはできないだろう、と思う。
大人になった今でも、トイレの水遊びが趣味の人間と仲良くできる気はしない。
私に子供がいれば、そんな子と仲良くするのはやめなさい、と言いたくなるだろう。
モラルを共有できない相手には極力関わりたくないし、私の共同体から出て行って欲しいと思う。
同様に、人を罵倒してばかりの人間とも極力関わりたくないし、私の共同体から出て行って欲しい。
それはいじめだろうか?
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