巷では裁量労働制がどうだとか、高度プロフェッショナル制度がどうだとか、話題になっているけれど、今既に広く実施されている製造業の交代勤務の方がよっぽど問題じゃないかと思う。
医療、インフラ、公安関係の交代勤務は、社会システムの維持や公共の福祉に多大な利益をもたらすので、しょうがないと思う(それらに従事している人たちには本当に頭が下がる思いだ)。
けど、製造業の交代勤務って、完全に企業のカネ儲けのために、労働者が非人間的な過酷労働をさせられているだけだからね。
機械が「遊んでいてもったいない」から、機械の停止・再起動にかかる「コストがもったいない」から、24時間連続稼働させるために人間に交代勤務をさせているだけ。
経営者が見ているのは労働者という人間ではなく機械であって、その先にあるカネなのである。カネとだけ向き合った結果、交代勤務を実施しているのだ。
非人間的な交代勤務が様々な健康リスクを増大させることは、既に医学によって証明されているのにも関わらず交代勤務が広く実施されている現状がある。
労働者に全くリターンが無いわけではないけれど、交代勤務手当・深夜手当とかを含めても毎月3,4万円、高くてもせいぜい5万円ぐらいの賃金アップにしか繋がらない。
健康リスクの増え具合と比べると3万というのは安すぎる。健康リスクと一緒に賃金も2倍、3倍となってようやく釣り合いがとれるところではないか。
そもそも交代勤務によって機械稼働時間は単純に200%増加する(8hから24h)のに、労働者の賃金は10〜30%しか増えない時点で、交代勤務が単なる「搾取」であることは明白だ。
自ら進んで交代勤務につきたがる労働者もいるけれど、そういう労働者の多くは25歳で月給18万円といった低い給与水準で働いており、生活を豊かにするために仕方なく交代勤務を選択しているにすぎない。本来は給与水準そのものが改善されるべきだろう。
搾取だ搾取だって言葉面だけで主張するんじゃなくて、もっと具体的なデータを出してもらわないと… 残業で死んだという話はよく聞くが、交代勤務で死んだという話は聞いたことがな...
夜勤すると心臓がドックンってする時があるよね。あっ、やばいなって検査しなくてもわかる。