2018-02-09

ある定時退社日水曜日の夜、俺はタイ古式マッサージ店に行った。

別に性的サービス提供していない、普通の店だ。

ちょっと太ったタイ人のオバちゃんに、5000円を払い、60分の全身リラクコース。

何処が凝っているか尋ねられた。腰、背中、肩を中心に頼んだ。

オニイサンウツセナッテネ」

言う通りうつ伏せになった。オバちゃんの足が俺の足の裏にのっかり、オバちゃんは足踏みを開始する。

ここのマッサージはいつも足踏みからだ。

イタカタライッテネ」

オバちゃんは足踏みを終え、そう言いながら俺の肩に手を当て体重を乗せてきた。

そしてケツに硬い感触がする。膝だ。オバちゃんの両膝蓋骨が臀部をグリグリと刺激する。

この段になってようやく俺は自らの失態に気がついた。

チンポジが間違っている。

俺は普段正面を向いて右サイドを居場所としているのだが、このとき左にポジションチェンジされてしまっていた。

かつ位置中途半端亀頭恥骨直上。更に悪いことに皮が剥けてしまっていて、ダイレクトに刺激が伝わる格好だ。

こんなとき包茎は無力だ。焦りは募る。オバちゃんの膝が揺れる。

痛い。しかもこの刺激で半勃ちになってきてる。余裕のない皮がさらに伸ばされる。

痛い。しかもオバちゃんの膝が左右に規則正しく揺れている。

俺はこのリズムを知っている。これは床オナのリズムだ。

痛みと羞恥が俺に性的快楽を感じさせる。やめろ。このままではいけない。

オバちゃんは背中に膝を移す。少し余裕ができた。

ポジション修正しなければいけない。今の場所はいかにもまずい。

もっと前に沈み込みませ玉際に落ち着くか、思い切って反らすかする必要がある。

顔の両脇に置いていた手を少し下に下げる。オバちゃんがそれを阻む。

手の正しい位置は顔の脇だと元に戻す。(今直すべきは手ではないのに。)

膝が背中から腰に落ちる。腰がちょうど良い感じに押されて気持ちいい。

これはマッサージ気持ちさなのか?それとも性的快感なのか?

抵抗も虚しく強制的快楽を与えられ、次第に俺は分からなくなってくる。

「アオムケナッテネ」

俺は凍りついた。なんだって

「アオムケ」

勘弁、勘弁してくれ。勃ってんだ。勃ってるんだよ。

しかもそのポジションの悪さから、おそらく仰向けになったら丸わかりだ。

だがどうすればいい?どうしようもない。

俺は悪くない!俺が何をした?俺はただマッサージを受けに来ただけのはずだ!

犬は腹を見せることで降参と服従アピールするという。俺の気分は、それよりも酷い。

チンポジが悪かったばっかりに。

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