ある人は言う。リスクを取らずひたすら保身を求める顧客や経営層が悪い、と。
またある人は言う。この国では新しい産業が育たず官僚主義に支配されてしまっているのだ、と。
僕も最近までそう思っていた。
でも、30代半ばを過ぎてもう一つの気持ちに気づいてしまった。
考えるのをやめてひたすら手を動かし続けるだけで仕事をしていることになる、それがとても楽だということに。
このままこの安穏に身を任せてしまいたい。そこそこの良い企業でちゃんと仕事をしてると見做されて、
それなりに評価されて、でもやってることは考えることをやめてひたすら手を動かすだけ。
判断が求められないわけではない。でも、決まりきった思考パターンとテンプレ文言に乗せて意見を言うだけ。
数年に一度か二度ピークが無いわけではない。そんなときに少し本気を出せばよいだけ。
日々学びを重ねるわけでもない、周りも惰性で働いているだけだ。
クズだ。
でも、周りから見れば、勤勉な人に見えるんだろう。
新しい技術を学び続け、効率を上げるために努力し、意味のない慣習と戦い、常に仕事の仕方を変えていく、そんな働き方を。
成果と生産性が本当に評価される、意味のない雑務は存在自体が否定される、そんな世の中を。
本当に多くの人が望んでいるのだろうか、と。
頭を止めて手を動かし続けるだけで維持できる現状に満足してるんじゃないか、と。
みんなどう感じてるんだろう。
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