例えば北朝鮮のツアーにのこのこ行って「金正恩は偉大な人物で朝鮮半島の平和のことを真摯に考えている。核とかミサイルとか問題もあるが、そこは当事者と専門家に任せよう。外野は安易に発言してはならない。素人が扱ってはいけないイシューがある」などとぬかす奴がいたら、外野としては「そいつは元来、頭が緩かったんだろうなぁ可哀そうに」と思う以外にないだろう。
何のことかといえば
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51162
のことだ。
一定の党派性のある人間が主導する「見学の旅」なんぞにいって、お仲間の演説をへいへいと有難く拝聴して拝観したお写真に衝撃を受け、あまつさえ「君は自分のやり方で皆に伝えればいいんじゃないか」などと諭されてびよびよ泣き出す始末である。安物の洗脳劇だってもうちょっとましにやる。
で言い出したのが冒頭のそれ
「素人が扱ってはいけないイシューがある」「専門家及び当事者に任せよう。外野は安易に発言してはならない」
である。
もし、北朝鮮(在日米軍でも自衛隊でも朴槿恵弾劾派でもベネズエラでもいいが)のツアーに行って、無批判にその主張を受け入れるのか? 純粋な北朝鮮人民が偉大なる金第一書記を熱心に称えたからといって、それを額面通り受け取るのか? そうではないだろう。
単純に「同学年の友達」(しかし豚極左金髪である)がおぜん立てをしただけで、やってる内容は変わりはしない。結局は、彼らが主張したいストーリーにあった「証言者」が出てくるだけだ。
その絵図も見通せないでイノセントに出てきた人間が正しいことを教えてくれると、なぜころりと騙されるか。
(かといって、なんの伝手もなく突っ込んで何かが得られるのか、といわれると厳しいと言わざるを得ない。しかしおぜん立てを丸呑みするよりははるかにましだろう)
しかも、ここでいう「専門家」「当事者」は何か。会った面子から言えば、当然彼らのことだろう。それは「専門家」「当事者」かもしれないが、党派の塊ではないか。結局これは「抗議もしない他人が口を挟むな」という悪しき当事者主義でしかない。
あまつさえ、この「当事者様」に引見されたことで微かな当事者性を手に入れたつもりになって「あなたたちの批判はオレの心になんの波風も立てない」だそうだ。
お説の通り、全ての言説を撤回して筆を折って山奥にでも引き払え。その方がまだ害がない。
件の記事については俺も読んでいてかなり呆れたんだけれど 「洗脳」とかそういうんじゃなくてね 渡沖しなくても、東京に居てネットでいろんな意見に接してさえいれば把握できそう...