家族で食事中、口を開けば「日本の〇〇が外国で人気」「日本のこの技術は世界有数」などと嬉しそうに語りだす。さらには他の国の悪口を言いだす始末。はっきり言って反応に困ってしまう。なんと返事をすればいいのだ。
もともと父親は学のある方ではないと思う。三、四流大学を出て、何度か転職し、文句一つ言わずに働いて家族を養ってくれている。自分の高い授業料(大学)支払ってもらっている。素直に尊敬している。
父親は数年前から通勤時間が延びた影響で、それまであまり読んでいなかった流行作家の小説を読み始めた。池井戸潤とか百田尚樹とか、まあ、本屋に行けばどこにでも置いてある人気作家の小説である。自分も高校生のころ、「永遠のゼロ」を強く勧められて、映画を見に行った。それまで趣味という趣味もなく、休日は家でボーッとテレビを見ているだけだった父親に、やっと趣味と呼べるものが出来て嬉しかったのを覚えている。
少し前は「海賊と呼ばれた男」を猛プッシュされた。一時期、口を開けば「出光の創業者が〜」と言い出す。これも困った。なんでこの人はまるで自分が偉くなったかのように語るのだろう。
結局、父親の読書量は以前より減ってしまった。週に2日の休みはハイボールを飲みながらテレビの前でぐったりしていることが多い。そして画面には、日本を過剰に持ち上げる類の番組が。
そして今晩も得意げに「ニッポン自慢」をはじめる。シーンとする食卓。この瞬間だけが唯一父親の笑顔が見られる時間である。なんだか自信がみなぎってる感じがする。めでたしめでたし。
今まさにどんどん日本は衰退してるわけだけど、 増田の父親の目にはある日突然日本が崩壊したように映るんやろなあ
「日本人であること」以外に誇れるものがない人はかわいそうだな。 元増田は、どうかこの父親に日頃から感謝していること、尊敬していることをそれとなく伝えてあげてほしい。 父親...