相手が映画が好きだと知ったら、その人がチェックしている映画をとことん観るし、
アイドルが好きだと知ったら、その人が応援しているアイドルグループのライブに行く。
それは相手の気をひく材料ということもあるかもしれないし、相手の色にそまりたいというスイーツな発想
なのかもしれないし、自分でもよくわからないんだけど、とにかく「好き」という気持ち自体は偽りないものだ。
厄介なのが、好きな人の好きな人のこともすぐ好きになってしまうということだ。
たとえば女友達の好きな男性の話をずーーっと聞いていると、いつの間にか自分もその相手のことを好きになってしまったりもする。
さすがに人道にもとるのがわかっているので、彼女が彼を好きな間はアプローチしないし、「好き」という話もしない。
ただ、私が偶然彼と仲良くなるような機会があれば、彼の情報を彼女にめいっぱい流すということはする。
そしてそのときの私は、純粋に彼女の役に立ちたいというよりも、「彼」と自分のつながりを通じて彼女を支配していることに優越感と安心を感じている。
なんなら、嫉妬させたい気持ちもあると思う。そういうときの私は女友達のことを友情として好きなんじゃなくて、恋愛として好きなのかもしれない。
好きな人が相手に興味を失ってしまうと、私も相手に興味を失ってしまうし。
女の子と実際に付き合ったことはないので正確にはわからないけれど。正確に言うと、女どころか男とも、自分から好きになった相手とはつきあったことがない。
相手から「好き」と言われて機械的にステップを踏み、形式的なセックスを経て、だらだらとした倦怠期にいたり、別れたことがあるだけだ。
人を好きになっても、いつのまにか「その人の好きな人」のほうへ関心がいったりきたりしてしまうから、いつも自分の気持ちがめちゃくちゃなのだ。
というのは言い訳で、本当に好きな人に直接アプローチして拒否されるのが怖いから、うまく自分の気持ちを表出できないんだと思う。
ここ数年すごく仲が良かった女友達に、彼氏ができた。そんな男がいたなんて初めて知った。街コンで知り合ったらしい。
ここ数年クリスマスを一緒に過ごしていた私に気を使ってくれた彼女は、昨夜、彼女宅での3人でのクリスマスディナーをセッティングしてくれた。
私はそこで初めて彼女の彼氏に出会い、わきあいあいと団欒し、一人先に帰ってきた。ちょっとだけ惨めな気分になった。
でも、彼女が選んだだけあって彼はとても素敵な人で、私もひと目で好きになってしまった。素敵な人だけど、たぶん、押しに弱いだろうなという感じがした。
つきあって1ヶ月って、もうセックスしてるのかな。彼女はどんな声であえぐのだろう。全然そんな話はしたことがないけど、彼はそれを知っているのだ。
好きな人がその好きな人を好きな間は、何もしないルールを自分に課していたんだけれど、今回もそれを守れるんだろうか。
随分とポエミーなのは結構だけど「主体性がない」だけだと思う。
ほとんどネタ感だけど、ひょっとして「自分大好きのナル男にひっかかるアホ女(数年後誰かに言われて突然「目覚める」とこまでがデフォ)」ってこういう人?という微妙な説得力はあっ...