2015-09-07

職場にいるカス

 そのカス仕事ができない。具体的に言うと、物覚えが悪いのと、決められた通りに(書くとか喋るとか一切の)作業できないので、いつまでたっても0.3~マイナス0.5人分くらいのマンパワーしか発揮しない。おまけに、どうでもいい事項や書式などにこだわって、全部やり直したりするからクッソのろま。

 で、改善しようともしない。他人を見習おうするとか、迷惑をかけているという意識がそもそも存在していない。でも、明らかなミスやらかしたりするとメソメソ泣いてたりもして、うっとうしい事この上ない。

 なんでこんなカスなんだろうか、と俺は考えた。

 そして、原因らしきものに思い当たった。(日ごろの人間観察の賜物である。)

 おそらく彼女は、自分に全能感を持ちすぎているのだ。それゆえ、強い自己肯定感を持っている。

 思えば、カスは自慢げに話したものであった。やれ離婚調停で勝った、痴漢撃退したなど、妹のヒモ包丁持ち出して追い出したとか、自慢げに。気持ちよさそうに。そして一方的に。

 間違ったイメージトレーニングをやっているようなものなんだろう。彼女理想現実とのギャップが認められないのだ。それで泣く。だが本質的に、自分が変わる必要があるなどと考えようとはしない。努力はしない。

 ある意味ではおめでたい性格であるが、それが通用するほど社会は(増税でケツ毛も毟り取られた中小企業は)甘くはなかった。カスは今月で退職することになった。遠隔地に異動を申しつけられてから自主退職という形式であった。

 カス一年前にはJDだった。あと数年すればニートになるだろう。ここで、村上春樹先生なら聞くかもしれない。この話の教訓はなんだろうか、と。

 私は答える。多分、自分に全能感を持ってしまうとろくなことにはならないってことだと思います先生は、そうかもしれない、と言った。

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