あれはちょうど東日本大震災の直後だったが、忙しくて死にそうになっている時に
どうしても仕事の付き合いで断れない筋から、ある人の選挙戦略について意見を貰えないか、という話が来た。
もちろんボランティアである。せいぜい薄いお茶しか出してもらえないし、元々業務が死ぬほど忙しかったのにふざくんなとは思ったが、
まぁサラリーマンなのでしょうがない。仕事終わってからその人のオフィスに行って、あーだこーだと話をし、テキトウなことも言いながら、
いやーどうもありがとうということになり、空腹も極まりない状態ではあったが、メシなどをごちそうになっては大変マズイので、腹をぐーぐー言わせながらさて帰りますとなった。
その時に、その人の事務所にケバイねーちゃんが突然入ってきた。行きがかり上、紹介されると、区議会議員選挙に出る私の相談にも乗ってくれと言う。
いや突然の話で何の準備もないし、こちらはもう空腹と疲労で死にそうになっているので、申し訳ないが予定があるんですみません、とお断りしたのだがしつこい。
仕方ないからじゃあ、その、丸めて手に持ってるポスターだけでも見てみましょうか、と見てみたら、ぜんぜんダメである。
メイクもケバけりゃポスターの色使いもケバい。バブルの頃のお立ち台風である。
その行政区は年寄りが多いので、ケバイのはまずいでしょうどう考えても、実績や政策も少しは書かないと…、と2、3ダメ出しして、逃げ出した。
その後、私用があってその行政区のある街に行ったら、選挙看板が出ていて、例のケバイねーちゃんも選挙ポスターが貼ってあった。
見せてもらった案のままのケバイ選挙ポスターは明らかに浮いていた。まぁ人ごとだし、私の意見が正しいとも限らないしな、と思いつつ、とはいえ気になるので
選挙の結果を確認したら落選していた。最初に相談に乗った相手は無事に当選していてホッとした。
で、昨日の選挙も、やはり気になって当該の行政区の選挙結果を見に行ってみたら、そのケバイねーちゃんは出馬していたようで、そしてまた落選していた。
ぐぐったら、選挙ポスターも相変わらずケバイまま、おざなり程度の政策も特に書いておらず、自分のプロフィール自慢(それも大した効果もなさそうな)だけが増えていた。
4年前に会った時は突然だったので、人となりもプロフィールも知らないままだったが、ググってみたら雲行きの怪しい(自己啓発系の)臭いがする。元からなのか落ちてからなのかは分からない。
あの人、どうするんだろうなぁ。