例えば「日本のどこそこで震災があった時、在日朝鮮人が事態に便乗して女性をレイプした!」ていうネット上の噂があったとするじゃん。
「そんな事件、嫌だな」
「そんなことがあったなんて信じたくない」
「そんなことがなければいいのに」
そしてその上で、噂が事実として認定されたとき「許せない」と思う。普通こうでしょ?
ところが「ネトウヨ」達にとっては真逆なんだよ。彼らはそんな噂を見た時、こう思う。
「なんて嬉しい事件なんだ」
「こんな楽しいことがあるなんて」
「できれば本当であってほしい」
……なぜなら「ネトウヨ」はリアルに根付いた人たちの痛みなり哀しみなりに寄り添うわけではなく、ネットで「敵」として認定された相手をみなで叩くゲームを楽しんでるに過ぎないんだから。そんなゲームの格好の材料となる「在日がレイプした!」て美味しい話、嬉しくて楽しくて本当であってほしくないわけがない。
そう、彼らが「敵」の失点となる情報を得たとき感じるのは、いちおう表面上は見せる怒りや憤りや失望じゃない、紛れもない快楽なんだ。
やったーまた在日どもが不快な行動をしてくれたぞ、と(噂や未確定の段階で)喜んでるんだよ、彼らは。
そしてこの「嬉しくて楽しい情報が本当であって欲しい!」から、「いや本当じゃなくてもとにかく本当にしたい!」まで発展するのは必然と言ってもいい。だってさ、それら「敵」の失点となる情報=噂はあればあるだけ、「敵」を叩く格好の武器となるんだから。ゲームを楽しむなら、そっちにそっちにって感じになるじゃん。
こうやって単純な快楽原則にのっとったシステムとして、デマは信じられるし広まるんだ。
また「ネトウヨ」諸氏に聞いてみたい。あなたは相手がとにかく悪魔的であること、巨悪であることを、むしろ望んでいませんか?と。あなたが例えばTwitterで「朝鮮人がまたこんな行為を!」という未確定な情報をリツイートするとき、何がその動機のベースになっているのですか、と。
念のため補足すると、これが「ネトウヨ」に限らないという意見には同意するッス。自分の観測範囲の話をしたので他のサヨクなりなんなりもまたこの手の何かになってる可能性もあると思う、てーか「ネトウヨ」だけが突出してバカって世界観のほうがむしろありえん。