2014-09-28

http://anond.hatelabo.jp/20140928023650

右手恋人

今どきの人間はそうじゃないということを、昼間同僚と馬鹿話をする過程で熱いトークをもって説明された御託。

賢者タイムに入って追加で取ろうとしたティッシュを机から落として思わず後ろにかけておいた部屋干しの下着を引っ張ったとき

掴んだ利き手……という嫌なタイミングで思い出した。

不浄の左手の復権は、マウスキーボードなど右手による操作を求められる電子端末の普及により、もたらされる。

なるほど……?と相槌を打ちつつも、

古風な人、機械音痴上品に卑下した人間自称していた自分には関係いねと、思っていたので

つの間にか起きていた逆転劇は僕の中に驚きを持って迎えられた。

自分がどちらの手を使っていたか

そんな細かいことは大抵の人は日記につけるまでもない些細なことなのだろうけど、

僕にははっきり覚えている理由が二つある。

美鳥の日々おっぱいで何かに目覚めた記憶と旧劇のシンジ君の真似という黒歴史

とりあえず、いずれにせよ十年近く前の話だ。

あれから十年が経ち、自然と僕は左手を使うようになっていた。

使用してきた媒体の変遷により、右手左手の主従を選ばなくてはいけなかったが、

スマートフォンの登場により、左手右手を選ばなくてよくなった。

左右の利き手を選ばなくてよい。最近使いだした自分が言うのだから

他の誰かが百万遍すでに言っているのだろうが、この事実は本当に良いことだ。

昔は、新幹線で親戚の家に一人帰るとき、黒い背表紙アダルト小説

駅のキオスク心臓をばくばくさせながら素知らぬ顔で購入していた。

小説家になろう」のノクターン部門を、携帯スワイプしながら読むようになった今となっては

媒体の、あの読みたい見開きで止めることに四苦八苦していた苦労は何だったのかと思う。

ページを片手で捲る技術左手のみでしか行えなかったことを思うと(親指でページを少しずつ繰り出すこと)、

本ですら、左手限定しているわけだ。

スマートフォンハイスにはそれがない。

左右を選ばなくていい状態で本能がままにことを為すのはいだって利き手だ。

スマートフォンに馴染むこれから世代では、多数の人たちがまた右手恋人という

かつてを取り戻すのだろうな、と思う。

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