2022-08-20

ウン十年前の放送部員の話

甲子園応援に駆り出される吹奏楽部話題だが、学校行事の設営や運営にかかわる放送部についてはあまり話題にならない。

そもそも放送部が部活動であるという事を知らない人も多いだろう。

学校によっては部活動ではなく生徒会下部組織的な扱いだったりする事もあるが、一応はれっきとした文化部でありNHK放送コンテストをはじめとした大会の類もいくつか存在している。

俺が通っていた高校では放送部は吹奏楽部に次いで部員数が多い文化部であり、それなりに部費も貰っていて定期的にアナウンス朗読部門で全国3位以内に入る人が出たりする程度には活発に活動していた。

他の文化部の例にもれず女性率が高い部活であり、男性勢は結構肩身が狭かった。

そんな放送部は運動会文化祭、各種集会といった学校行事において音響設備の設置と運用、及び記録映像撮影といった事も行っていた。

今はそうでもないのかもしれないが、俺が通っていた頃はマイクカメラ、録音機材や編集機材など機材は高価で、放送部は文化部としてはかなりの金食い虫だった。

「その分、学校に貢献しろよ」という事である

機材はそれなりに重かったが放送部の男性陣は俺も含め運動部崩れが多く、運ぶ作業はそこまで問題なかった。

比較的大変だったのは各種ケーブル管理だ。

踏むなと看板を立て、ケーブルを固定する養生テープにも踏むなと書き、逐一踏むなと口頭で注意しても絶対踏む奴が出てくる。

ケーブルの上に物を置く奴も出てくる。

ケーブルたわんで引っかかって転んたり、断線の原因になると言ってもまあ聞かない。

ちなみにケーブルの上に物を置く率が高かったのは吹奏楽部だった。

なんでこんなところにケーブル置くのかと文句まで言われた事もある。

「オメーのとこの顧問リクエストで無理にスピーカー設置したからだよ!」と説明しても聞きやしねぇ。

結局本番ではそのスピーカー使わなかったし。

個人的吹奏楽部は他の文化部を見下してくるというイメージがこびりついているのだが、その原因は母校の吹奏楽部顧問部員達のせいである。

運動部から文句が付く事はあまりなく、しいて言えば記録映像が全体的に暗かったと野球部からクレームが付いた事はあったがそれも事情撮影日の天気が悪く、野球部練習場に持っていける機材も最小限だったのでどうしようもなかったのだ)を説明したら納得してくれた。

この手のクレーム吹奏楽部から付く事の方が圧倒的に多く、コンテストで結果出してる訳でもないのにやたら偉そうな吹奏楽部に対するヘイトガンガン貯まる環境だった。

おかげでテレビ吹奏楽部文化部代表ヅラしているのを見ると、未だに自然と舌打ちがでてしまう。

しかった思い出もそれなりにあるのだが、当時の事を思い出すとどうしても積もり積もった吹奏楽部に対するヘイトを思い出してしまう。

今の放送部がどうなのかは分からない。

俺が現役だった頃は頻繁に放送OBOGが訪れて、発声練習アナウンス朗読指導をしたり、機材の扱いについて教えたりしてくれていたのだが、今はOBOGであっても生徒や保護者以外が学校に立ち入る事を原則禁止する様になった為、現状がどうなのか聞く機会がなくなってしまった。

ただ昔の様に高価な機材が無くとも撮影や録音はスマホでできる様になったし、編集もそれなりの性能のPCがあれば色々とできるのだろうと予想はできる。

俺が現役の頃の様にビデオテープ劣化を防ぐ為に編集回数を最小限にする、なんて事を心がける必要も無いのだろう。

その意味では放送部にとってMDって結構画期的存在だったと今さら思う。

音質ではデンスケ+カセットテープに劣っていたとはいえ、繰り返し使っても劣化しづらいってのはかなり大きかったな。

アナウンス読みの練習を録音したMDがでてきたりすると、当時の俺は結構真面目だったんだなぁとつくづく思う。

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