2021-09-08

死ぬほど怖かった話

書くと大したことはないんだけど、すごく怖いことがあった。

先週の土曜日深夜、まぁいつも通りにテレビ観ながらダラダラして過ごしてた。

けど、ちょっと疲れが溜まってたようで、いつの間にか寝入ってしまっていた。

俺は昔からいわゆる霊障あいやす人間で、やはり(?)夏は心霊現象が多い。

大抵のことは思い過ごしだろと片付けるが、たまに証拠を残される。

一番ひどいというか明確なものだと、入院中に足に不自然な手跡がついていたりして、さすがに怖かった。そしてせっかくくっきり残されているのだから写真に撮ったりなんかした。

翌日の主治医はその話と写真を見聞きして何故か嬉しそうだった。(多分オカルト好きだが縁がないんだと思う)

ちなみに霊障がどうこう言っといてなんだが、俺は幽霊は信じていない。特に死霊というのは信じていない。生き霊ならエネルギー源がある分ワンチャン!くらいに思ってる。

信じていない理由普通に考えて、死んだ人間が現世に留まってたら今どれだけ幽霊いるんだよって思うから。あとそのエネルギーどこから来てるの?とか。

ちなみに完全な余談なんだが、心霊現象で残された血痕も感染性廃棄物として処理されるぞ。

まあ本題から逸れたが、それくらい霊媒体質なんだ。

先週の土曜日も毎年恒例の一難がやって来た。

ダンダンダンダン!」とドアが鳴り、俺は起きた。

寝落ちしたとは言え、電灯はナツメ球のみにしてたので部屋は暗い。

テレビ放送終了前のよくわからん風景を延々と映すやつが流れてた。

絶妙な寂しさ漂う番組だ。

そんな中、ドアを鳴らす音は一旦止んで、代わりに

ガチガチガチガチ!」とドアノブが鳴る。明らかに鍵を開けようとしてる音だった。

ヤバい、何かはわからないがとりあえずヤバい

とりあえず鍵をこじ開けられても問題ないよう、玄関に行ってU字ロックをかけた。

俺のいる階は5階、とてもじゃないがベランダから逃げられない

だがその瞬間、またドアが「ダンダン!」と鳴り、外で「ジャリジャリ」と何かが散らばる音がした。

かと思いきや、

「キイヤアアアアアアア!!」

と女の絶叫が。

俺はもうパニック。なぜか息を殺して、とにかく何がきても問題ないように武装しようと思った。

手頃な武器といえば包丁、……ダメだ、短過ぎる!俺はもやしからリーチが欲しい。

冷静に考えると男の一人暮らしって意外とちょうどいい武器はない。

ドアからは散らばった何かを拾い集めてると思しき「チャキン、チャキン」という音がしてる。

結局、俺は包丁の横にあったレミパンを手にした。雑に振り回しても強そうだが、あんまりリーチは変わってねえ!!

そして、とりあえずドアスコープを覗く。

何も見えないくせに、「チャキンチャキン」という音は足元から聞こえてくる。怖すぎてヤバかった。

どのみち、相手が散らかした何かを拾い終えたら、またドアを開けようとするに違いない。

相手の姿は見えずとも、目の前にいれば格闘は効くというのが俺の経験則だった。この経験則は夢か幻覚経験だと思ってるが。

格闘が効くなら相手が足元に気を取られている今が好機!

開けて、即殴ると覚悟を決める。

おもむろにかけたばかりのU字ロックを外した、つもりだったが、恐怖で手が震えて自分でドアをガタガタ鳴らしてしまう始末。

ここで一旦引けばいいものを、パニック勇者レミパンはもう止まれない。ガタガタ言いつつ今度こそU字ロックを外した。

その瞬間、また「ヒヤアアアアア」みたいな悲鳴が。

怖い、怖すぎる。だが、怖いのが苦手な俺は知っている、中途半端でやめるのが一番怖い!!

悲鳴の中、いざ血闘!と意を決して鍵を回し、ドアを開けた!!

そこには悲鳴の主が居た。





うん、普通女の子だった。「ヒイッヒイッ」と息を荒立てめっちゃ怯えているだけの、比較的小柄な子だった。

俺「あの、ここ509です」

女「あ……ああ。……びっくりしました」

俺「すいません」

おお勇者レミパンよ、謝ってしまうとは情けない。つーかびっくりしたのはこっちだよ!!

ちなみに拾ってたのはペンケースの中身だった。俺の住んでる物件学生外国人ぐらいしかいないので、学生さんだろう。

家に帰ったら鍵が開かず、中から物音がして、思わず悲鳴をあげたらパジャマ姿のレミパン持った男が出てきたら、そりゃあ怖いだろうな。

けど、俺もめちゃくちゃ怖かったよ。俺は本気で怖い思いをしたらウナギが食べたくなる体質だよ。

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