「絶対に自分が嫌な思いをして自分を変えたりはしたくない」というお話。異世界モノって。
まあ端的に言えば「一切努力をせずに力が手にはいる」あるいは「元々才能があったが見いだされていなかっただけ」という発想。
人は基本的に、何かしらやりたいことや、目指したいことのために「できない自分」が存在する過程がある。
もちろん、RPGで勇者になるにも、レベル1からはじめて、クソ強い敵にボコボコにされる過程があって、初めて強くなる。
モテたくてめちゃくちゃファッション頑張るも「ダセー」と言われてフラれるとか、大学いきたくて勉強しまくったが落ちる、仕事がうまくいかずやめる………
それぞれ、挫折があって人は成長する。
ただし端的な挫折では行けない。「本当にやりたいことのためにマジで自分を削れるか」ということ。
「イヤなことキツイことやれとか昭和だな~」とかいうアホがいるが、別に軍隊に入れとかそういう話ではない。プロゲーマーで暮らしたいならプロゲーマーになるための努力するんならいいんじゃね?って話だ。
自己愛性の人間にとって、「本当にやりたいこと」とは「好き10 イヤ0」の比率で、すべてのことが好きで嫌なこととか存在しないと勘違いしているが、そうではなくて、イヤなこと2くらいは超えないと行けない。
だって、頑張る過程で絶対に「下手な自分」「うまくできてない自分」が出てくるからである。
一般の人間はそれを「まあそうだろうな」位に思っているが、自己愛性の場合そうではない。
「頑張る過程」で出てくる「雑魚な自分」、その存在を絶対に認めたくない。
だから早々に努力を辞める。プロゲーマーになる過程で、ゲームやってて8割楽しくても、2割の「イヤ」のために辞める。
なので、基本的に「一切努力せずに最強の力が手に入り、女も手に入り、「雑魚な自分」は一切出てこない」というストーリーが最高に好きなのではなかろうか。
異世界もののキモは、「異世界において、無能な自分は出てこない」ということである。つまりリセットされるのだ。
人間関係のリセットくせがある人間は、なんとなくこの意味がわかるんじゃなかろうか。
一切相手に、自分の悪い部分を露呈したくない、喧嘩したくない、喧嘩したらリセット、さようなら。無能さがみえて指摘されたらさようなら。
異世界モノなら、「異世界にいる人間は、有能な自分しか知らない」、つまり、完全に完璧な状態として認識されることができる。
そこが、異世界ものって、自己愛性パーソナリティ障害の妄想だよね、とハッキリ思うところである。
だからまあ、異世界もんにハマるやつは、気を付けておいた方がいい。
あ、ちなみに、自己愛性だからわりぃ、ということはない。別に開き直って一人で暮らしているが、持ち前の自己愛性でまわりにうまく好かれて、うまくやってるやつもいる。
ただ、「人一人と深く関わることが絶対にできない」、いわば、「最後は一人になる」ということだけ、自覚して生きるのならよいと思う。
>"世の中に不満があるなら自分を変えろ。それが嫌なら耳と目を閉じ、口をつぐんで孤独に暮らせ" ブーメラン乙。 頑張って長文書いたけど、お前に何の不満もないなら、なんで...
すまん、ぶっちゃけ俺も自己愛性だから自壊も込めてるんだわ。 読んだ上で「おお、俺だ」みたいな感じだったので 文末にも書いているけど、一概に自己愛性クソだよなという話ではな...