とうとう今日、2017年12月28日をもって、ゆっきーがESDを卒業してしまう。
正確には月末なのだが、明日のライブには出演しないのだから、今日が実質的なラストと考えてよいだろう。
ここに初めてゆっきーのことを書いたのは、ふた月半前の10月10日。
その時はまさかこんなことになるなんて思わなかった……と思って読み返したら、むしろゆっきーが卒業してしまうショックから、ここに名前を隠して楽しく日記を書き始めたのだったと思い出した。
発表が10月9日。きっとそのブログを読んだのが翌10日で、絶望の末にここにあの「行かないで……」を書いたのだろう。
結局その後、一度もゆっきーを生で見ることはなかった。
本州はあまりにも遠いなどと口先ばかりの警句を弄しながら、所詮はその程度の存在でしかなかったのかもしれない。虎になりそうだ。
それでも、最後にお会いできたあの生誕祭から3ヶ月、ゆっきーとかわしたわずかな会話を思い出したり、手元のチェキからもらった元気の量は計り知れない。500kgは超えると思う。
元々自分は声優クラスタだった。もっとも、比較的最近その世界に足を踏み入れたにわかだが、少なくともアイドルクラスタではなかった。
12月12日に渡辺美優紀の話を書いたが、この人のこともその時まで名前も聞いたことがないくらい、AKBやNMBにも興味がなく、三次元のアイドル界隈はむしろ苦手なジャンルだった。もちろんゆっきーのことも、声優として認識していた。
自分にとって声優とは、アニメやゲームのキャラの声をあてている、とてもとても遠い人である。もし見られたとしても、ディスプレイの中か、せいぜいライブやトークイベントで遠くからしか見られない人である。
昔一度水樹奈々のライブに行ったことがあるが、自分が水樹奈々と何か一言でも声をかわすことなど、考えることすらなかった。
飛び抜けて人気の高い、紅白に出るような人を例に挙げても仕方ないかもしれない。しかし、距離の遠さは人気とはあまり関係なく、むしろCDを出していなかったり、ライブをしていない声優さんの方が遠いケースも多い。
そんな中で、ゆっきーは異色だった。
会える、話せる、握手ができる、チェキが撮れる。少なくとも自分は他にそういう声優さんを知らず、とてもセンセーショナルだった。
もちろん、だから好きというわけでは決してないのだが、他にたくさんいる好きな声優さんの中で、ゆっきーだけが特別な存在だった理由がそこにあったのは否定できない。
なにぶん本州は遠く、結局現場に行けた回数は片手で数えられる程度なのだが、それでもその1回1回がとても貴重で、大切な思い出になっている。
だからこそ、ゆっきーがESDを卒業してしまうという一報に、どれくらい深く絶望したか。おそらく3kmは沈んだ。そのまま地球の裏側まで沈み続けるかと思ったが、それはなかった。詳細はメルトスルーで検索して欲しい。
いずれにせよ、これでもうゆっきーと会えることも、握手をすることも、チェキを撮れるような神イベントもなくなるだろう。
一番応援していた特別な一人から、たくさんの好きな声優さんの一人になってしまう。特別の消失。失われた特別。俺の愛した特別は死んだ。何故だ!
世界は色を失った。
真っ白だ。
いや、白を失ったから透明?
よくわからないけど、まあそんな感じ。
今でも目を閉じると何も見えない。
どの曲が一番好きだったかな。やっぱり『君色に染まる』かな。
好きだよ。
好きだよ。
好きだよ。
って、伝えたい。
今までありがとう。
そしてさようなら。
これからは、他の多くの声優さんのように、ディスプレイのこちら側から応援しよう。
……えっ?
えっ、ちょ、まっ!
END.