2017-12-18

ソーシャルグッド電通

広告業界の片隅にいる増田です。友人・知人がたくさん電通にいるのですが、彼らが普段水を得た魚のようにやっているFacebookで、今回の岸勇希氏セクハラ事件に関する言及ゼロ他人シェアへのいいねなどの反応もゼロです。12/17日曜日記事掲載されたわけですけど、恐らくその直後に緘口令が敷かれたんだと思います。残念な会社ですね。

ところで、最近広告業界というのは「ソーシャルグッド」という言葉流行っていました。英語だけど分かりやすいですよね。「社会的に良いこと」です。なぜ流行ってたかと言うと「ソーシャルグッド」なもの広告業界の賞をここ数年取りまくっていたということがあります。まさに今回の事件加害者である岸氏もアクアソーシャルフェスというトヨタ広告で、 グッドデザイン賞などを取っています。これの概要が「ソーシャルグッド」をよく表していると思いますので引用します。

企業広告費を変えたら、社会が変わる。広告費の使い方をデザイン。」 AQUA SOCIAL FES!!は、TOYOTAコンパクトハイブリッドAQUAキャンペーン。水をきれいにする全国50の様々な活動に参加できるプラットフォームである。本キャンペーン新規性は、「広告費で社会貢献活動を実現」した点。これまで企業予算からしか行われなかった社会貢献活動を、明確に販促のためとして広告費を利用することで行ったフレームは、広告社会を変える新しい取り組みである。週末毎に各地で開催をくりかえし、今年はすでに約100回開催。年末までに全134回を開催、来年以降も中長期的に続けていく。

引用してみて思いましたが、素晴らしいですね。ディレクターは残念な人だったわけですが。

この言葉流行り始めた時、大体2013年くらいですが、正直に言って引いたことを覚えています電通根本的な働き方や姿勢が全くソーシャルグッドでないのに、ソーシャルグッド広告を作り、賞を取って、外にはこれからソーシャルグッドですよ〜って言っていく。まったく説得力がないと私は感じたのですが、企業的には受けてたようで、順調に広がってきました。そんな様子を見て「隗より始めよ」という言葉業界の人は知らないんだろうなって思いましたよ、本当に。

ソーシャルグッド」の理念はとてもいいのですが、制作物の目的に据えるよりも、まず自分が属している企業自分自身の身近なところから変えていくべきです。それをしなかったので、本当に気味が悪かった。片方では「ソーシャルグッド」を唱えるのに、法令違反パワハラセクハラは相変わらず横行し、社内で自殺者が出る。それがここ数年でした。今回の件で少しでも変わってくれたら、片隅の私にとっても僥倖ですが、どういう成り行きを見せるか、正直不安です。

  • ソーシャルバッドな場所にいて自分もそのバッドに加担しておきながら自分だけは事情を理解しているグッドな存在ですよ、って言い訳してるあたりがサイコーにソーシャルグッドだな

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