私は今はコンビニでバイトをしている。つまり、フリーターという身分だ。
正直、私自身が働くことにも興味が持てないし、今は特にしたいこともない。だから、べつに何もしていない。
振り返れば、自分の努力不足で興味を持ったことも出来ず、ただ大学を就職予備校と勘違いして淡々とこなしていた。
そんな私も大学院1年生のこの時期に就職活動をすることになった。
だいたい、大学のOBが来て、うちの会社を見に来てくださいと説明をしてくれた。
その時、あるトヨタ系の会社に私は興味を持った。トヨタ7大子会社(うろ覚え)の1社だったと思う。
私は志したモノもなかったので、日立やその子会社の会社を推薦という方式で受けた。
他にもESを申し込んだ大手会社はあったが、だいたい最終面接か2次面接で落ちた。
その子会社の最終面接を受けるとき、人事に必ず受かるので来てくださいと言われた。
その時はそうなのかと思った。
受けに行くとそこの取締役員にボロクソに叱責され、これが世に言う、圧迫面接かと思った。
そんな中、私はずーっと待ち続け1か月後問い合わせたところで、お祈りメールを貰った。
就活というイベントの中でとくに入りたい会社もなかったが、私はこの年齢になって、やっと挫折というか
周りの学生が大手といわれる会社に内定していくの見て、競争からの脱落者であることを悟った。
それからは鬱というか、やる気がなくなったので、毎日プログラムを書いたり、電子工作をしていた。
ある時期研究室の博士課程の学生から、このままだと論文報告を教授が認めないという内容の一報を受け
大学に通うようにした。
それからはその先輩と毎日泊り込みでデータとシミュレーションの突合せを行った。
そこで分かったことは、3月11日の本震が来るまでに実験器具が異常な数値を示しはじめのだった。
なぜ、そうなるのかは分からなかったが原理を推測することはできた。
もしかするとこれは大震災を予知する技術になるんじゃないかと思ったが残念ながら
教授は確かにその通りかもしれないが、もしそんなオカルトちっくな研究を発表したらこの大学の名誉に関わると
して、見なかったことにした。
それ以後、その研究がどうなったか知らない。とりあえず、ciniiで今検索したらそれらしき報告はなかった。
日本の社会で脱落した以上、日本という社会で働いていこうという気持ちも自信もない。
いずれ、インドに行こうと思っている。そこで技術者として働きたいと思ってる。今は口先だけだ。
日本の理系学生が既卒となってこういう思いを抱いている人も少なくはないのではないかと思った。
前半の就活の話と後半の研究の話に因果はないが、もしかすると若者だけでなく、技術も日本は少しづつ捨て始めてるのではないかと思う。
技術や人と若者を捨てた社会がどういう行く末になるのかは知らないが、ただなんとなく、上手くいかなそうなのは知識がない私でも感づく。