はてなキーワード: デモンストレーションとは
それなりに左翼的で合法的な「デモ」に参加した経験を踏まえて言うと、今回の秋葉原の「歩いていただけで逮捕されたぜ」騒動は、その経緯からオチまで含めて十全な成功を収めたと言えると思う。
数千人から一万人規模の「デモ」を組織しても、大抵の場合無駄もいいとこ。新聞の論説話題にのぼることもなければ翌日の社会的な話題になることなんて皆無。せいぜい季節の風物詩のごとく、で、一万人近い参加者は警察に周囲を固められ黙々とただ指示通りに歩くだけ。こんな馬鹿みたいな話はない。
警「はいここで横断幕しまって旗は降ろしてー」と言われたら素直に仕舞って降ろす。警「はい赤信号になるから走って、はいここで止まって」と言われたら素直に走って、止まる。そんだけ大人しく「合法的にデモ」しても周囲の車やなんかからは当然冷たい眼で見られ、そして一万人近い人間を動員して、翌日の新聞には3行。どこが「示威行動(デモンストレーション)」なんだ? ホント終いにゃ『何してるんだろうオレら』って気になるよ、アレは。
それに比べればコイツらは僅か10数人程度で「デモやるよ」と予告して、そんで現地ではデモの真似をしつつデモではないスタイルで大人しく警察の言うこと聞きつつ(横断幕やら風船やらは言われたとおり下げたらしいし)しかし(列を成して歩けば法に触れるので、法に触れないために)バラバラに三々五々とただ歩くだけというスタイルを貫き、最後は困った警察に「転び公妨」仕掛けさせて逮捕者を出して見せ、参加者の心と翌日の新聞その他報道に確実にその存在感を示して見せた。更に、各マスコミが「記者クラブ的」に「三人が警察に暴力を振るって逮捕」と報道してるけど、悪いけどYoutubeにその瞬間の動画とかアップされてる。先頭を歩き始めた人にいきなり寄りかかってくる人、警察に対して「押さえろ!公妨だ公妨!」と連呼する怪しいオヤジ。アレを見て「おやおや(薄笑)…」となった人は相当数に上ると思うよ。まあ最後のアップロードまで全部ひっくるめて見事に(無届けだが積極的には法に触れない範囲内での)示威行動(デモンストレーション)を成功させたよね。
結局、彼らにしてみれば麻生宅に行ければもちろん良し、行けなくても良しだったわけで、そういう意味では「卑怯」っちゃ卑怯だけど、オレとしてはソレ戦略として賞めてやりたいところ。
だって、10数人程度で、積極的な触法行為無しに(「転び公妨」により触法行為が「あった」ことにはされたワケだけれども)これだけの示威行動(デモンストレーション)が行える、ということを示した意味は大きいよ。取り締まる側の方々は今回のコイツらの「成功例」のお陰で当分頭を抱えることになるだろうな。まあ、どうあっても彼らが「暴力をふるった」ことにして今回は流すとしても、今後似たようなことがある度に「暴力を振るったので逮捕した」と主張し続ける?その度ごとに動画も次々アップされるだろうに?
まあ届け出が必要な「デモ」の範囲を見直した方がいいんじゃねーの。大体、大音量で街宣車連ねてる方々も同じくらい交通妨害なわけだけど、彼らはあらかじめ走るルートとか届け出しないのに捕まらない不思議(あとから公安がついて歩いてるらしいね)。そりゃ警察が「市民の安全」を最優先するのは大事だしいいさ。感謝もするさ。でも、対象の右左とかそういう「思想内容」のことを取り締まる人が判断しちゃいかんだろ? 警察や公安が特定の政治思想によって働くことの恐怖。右側の方々も「この先政権が交代して、それが5年、10年となってきたとき…」って想像してみなよ。一応さ。
まあそんなわけでinumashさんの以下の批判は余り納得しなくて一言言おうと思ったわけなんだけれども、チキンだから増田に書くよ。
http://anond.hatelabo.jp/20080920224443
フルハイビジョンパネルの大きな液晶テレビでも、横1300ピクセル程度の26インチ液晶テレビでも、同じようにエッジにノイズが見えるんです。
それ多分MPEG特有のブロックノイズだよ。放送局がビットレートをケチるからそういう発生しているだけだと思う。DVD並みのビットレートで解像度が実質縦横1.5倍になってるから、放送局や番組の内容によっては相当なノイズが走る事もある。量販店ではデモンストレーション代わりにNHKの海外ドキュメンタリーとか流してる所多いが、小川の流水やヘリコプターから撮影した森林のシーンになると、ブロックノイズ出まくりで目も当てられない事もしばしば。
純粋にパネルの性能を見たいのならBDを再生している台を探してみるといい。DVDは小さい解像度を引き延ばしているので余り参考にはならないかも知れない。たとえば俺の近所の某YMD電機は、同じテレビを二台並べて、同じ映像作品で一方をDVD版、もう一方をBD版にして同時に再生し、画質を比べさせるというデモをやってる。
先頭は別にどうでもいいや。あれだけの行動に出たくなる魅力がある製品だってのは分かってたし。ていうかそれくらいのお祭り気分にしたてあげてくれなきゃやってられん。
一番後ろの人間でも12時間並び続けているんだぜ。文字にするとあっさりだけど、疲労具合は尋常じゃない(まだどこか本調子じゃない)し、日焼け対策を怠ったせいで海水浴並みの日焼け具合になっちまった。少しでもテンション上げてくれる要素が欲しかったから、むしろ俺は盛り上がりを演出してくれた彼らには感謝している。どうせなら発売と同時にリリースしてその場でデモンストレーションでもやってくれれば完璧だったけどな。
それよりにやにやしながらケータイで流し撮りしている連中のほうがよほどむかついた。ぶつくさ解説しながら通り過ぎるのを目で追いながら、あーこいつらのうち何人かは絶対動画サイトに上げるんだろうなーと。俺はお前のくだらねーオリジナリティゼロのネタのために並んでるんじゃねーんだよと。
高校の最寄り駅が新今宮だった。「あいりん」と名付けられた地区は線路の向こうのさらに大通りの向こう側だったけれど、地元やキタに比べて路上生活者が断然多かったのは確かだった。駅を降りて朝一番で酒臭いおっさんに「ねーちゃん100円貸してーな」とせびられたこともあれば、夜道で「見て、見て」と自転車に乗った青年に股間からディルドを覗かせられ後をつけられたこともある(彼曰く「暗いとこで俺のも見て、なっ」。通りがかりのサラリーマンを発見し、その人の後を必死で追って駅までたどりついた)。缶を集めてスクラップ工場に運んでくる人々の目は死んでいる。残念ながら接触した人々でこいつはいい奴というのはまるで覚えがないし、全体的にいい印象のない人と街である。やる気がある人々はテレビで特集されるのを時々見るぐらい。
西成暴動のブクマは増えるけれど投稿自体があまり増えないのは、路上生活者全員が働き者ってわけじゃないってみんな知ってるから。彼らに対してどのように手を延べるべきか分からない。個人的には「働きたいけど働けないから仕方なく缶とか拾ったり軽犯罪したりしてる」人を拾いたいのと同時に、「働きたくないから道で寝てるけど配給とかは頂きます」という自己責任で怠惰な生活送っている人は拾いたくない。その判別法法は分からない。やるなら損するの覚悟で有志で会社起こして一定期間雇用してみて、って方法ぐらいしか思いつかない(というか誰かやってそうだな)。そして残念ながら年収300万未満の私にはそんな余裕はない。というわけで糞な大阪民国職員を1割ほど解雇→日雇い労働から選抜して入れ替えでFA、というのは冗談にしても、今の大阪に彼らを拾う体力があるとは思えない((というか拾うフリをして色々つぎ込んでるんだろうな、多分))。
警察からの弾圧だと感じて路上生活者を支援しようと思う人は何らかの非暴力アクションが必要ではなかろうか。チベットの例が(違う意味で)出ているが、旗を振る等の方向で各地の路上生活者とデモンストレーションとかできたら面白いかもしれない。ただし、向こうもこっちに対していい感情を持ってないことが多いし、そもそも連帯感ない人も多いし、あと黒いつながりとかあったらけっこう身の危険にさらされることは予想される。ただ就業支援してるNPOの人とかいるかもしれないので、ちょっと提案程度に書いとく。職質とかめんどうだしそれぐらいなら何か届けは出しておいた方がいいのと、できる限り録画じゃなくてネット中継すること。
私が彼らに延べられる手は、今はこの程度である。
http://anond.hatelabo.jp/20080407182302
1月半ばのMacworldでの発表の時点でスティーブ・ジョブズが封筒からMacbook airを取り出すデモンストレーションをやって、その翌日にはサードパーティのhttp://www.manilamac.com/ から封筒型ケースが発表されてたんだが。
なるほど。俺は、
http://d.hatena.ne.jp/fromdusktildawn/20080305/1204689891
たしかに、repon氏が置かれたような状況でさえ、上司やおつぼねさんを「攻略」できちゃうような人ってのけっこういると思う。
この攻略ってのを実地でやってみせようとしたんじゃないかと思ったよ。ま、増田の言う空気の操縦と似てるけどさ。今回のケースでは、目的は、空気を操縦した結果にあるんじゃなくて、空気の操縦そのもののデモンストレーションにあると思った。だから分裂くんがデモンストレーションの結果をどう使って次のエントリを書くか楽しみに待つことにする。
初音ミクのヒットはソフトや販売のトピックというより広告の世界にインパクトが大きいと思う。
手売りの勢いだった小ソフトがネットユーザーの琴線に触れて話題になったことで大量のデモンストレーションサンプルや販促イラストやら文章やらが溢れた。
広告屋は今までマスメディアを使って十分に少ない手間で最大の効果を得てきたつもりだったが当たり前の原価であるメディア代や制作費までは削減できなかった。
ところがVOCALOID2に関する出来事は当然必要だった費用すらなくし、最初にITmediaにでもニュースリリースを流すだけで勝手に販促と認知と購買がスパイラルアップで進むという魔法のような出来事であった。と同時にこれこそレバレッジ事業である広告の理想の姿であると広告屋も認識したはずだ。
人間は学習する。待ちぼうけかどうかなんて全ての時間が終わった後にしか分からない。
だから当然、成果のあったものにフォロアーが千回飽和するほど続くだろう。
想像してほしい、厚意で逆境を脱して事業で大成功した話がニュースとなってから、町中の通りという通りを埋め尽くす募金“業者”がガードレールの柱より多く立ち並ぶ姿を。
自分のダイアリーで書くとこっちにまで飛び火しそうなので、匿名ダイアリーを使います。
青狐さんのところに多数のコメントをしていたnatamaru123氏だが、氏のダイアリーを見るとカテゴリーがブロガー別で、各ブログに投稿したご自分のコメントをひたすらコピペするというなかなかユニークな内容となっている。現在リストアップされているのはArisanさん、bluedox014さん、CrowClawさん…とハンドルのアルファベット順なので次に狙われるのはあの人かな、とか思っているのだが。ここへのコメントはなぜかCrowClawさんに関するエントリの長大なおまけとしてコピペされている。
どうやら過去にもさまざまなブログを荒らしていたらしい。一例としてArisanのノート - 最近のコメント欄から こ、これはひどい…。
↑のApemanさんのエントリーに書き込まれたコメントが↓。
# natamaru123 『
>>ええ、ですから今の日本の国徳はじゅうぶん世界から高く評価されていますが何か?
2007/03/06-09:44 世界へ好影響、日本がトップ=中韓では「否定的」??国際世論調査
【ロンドン6日時事】国際情勢に最も肯定的な影響を与えている国の1つは日本??。世界の多くの人々がこのような考えを持っていることが、英BBC放送が6日公表した国際世論調査の結果で明らかになった。
調査は27カ国の2万8000人が対象。列挙された12カ国について「世界に与える影響が肯定的か否定的か」を問うたところ、肯定的という回答の割合が最も高かったのが日本とカナダで、それぞれ54%。これに欧州連合(EU)53%、フランス50%、英国45%などが続いた。
日本については、25カ国で「肯定的影響」との意見が「否定的」を上回り、中でもインドネシアでは8割以上が日本を評価。ただ、中国と韓国では「否定的」とした人がいずれも約6割を占めた。
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2007030600182
>へぇそれっていつのどこのはなし?
2007年って今ですよね?
>死刑制度や代用監獄や女性の社会進出の遅れなどなど、各種人権状況に関して国連等から批判を受けているという・・
人権委員会が批判するから人権後進国なの?”実際に人権がおくれている国”じゃなくて、”人権がすすんでほしい国”から批判されるんじゃないの?人権まもられてりゃ移民がいじめられずに儲けられる”出稼ぎ適格国”を狙い打ってんじゃないの?途上国は、そういう国を人権で叩いて移民たちの人権に寛容になるように圧力かけて、移民の門戸広げて、自分が移民して金儲けしようとたくらんでんじゃないの?
彼らの下心を見抜けよ!骨までしゃぶり尽くされておしまいだよ。』 (2007/03/09 00:51)
# natamaru123 『
世界一の寿命を誇って出産環境が世界一充実している国の女性のどこがシイタゲラレテルと??
といっても、僕は留置所や死刑に賛成してるわけではないよ。ただ、国連の連中のいうことを鵜呑みにするのはどうかな・・っておもっとる次第でありんす。』 (2007/03/09 00:55)
# natamaru123 『
>最近、少し調べている東南アジアでのイギリスによる戦後処理で、「日本降伏軍人」や戦犯容疑者が虐待された理由として挙げられているのがまさに>「日本の「行いがひどかった」…からなんです。
> ちなみに、イギリスは植民地に対する自らの威信を取り戻すために・・
>このことは東南アジアにおいて日本の戦争犯罪を裁くことがイギリスに植民地とされていた地域の民衆の人心を得られる方法であったことを意味します。
あのね・・orz.......
日本にまけてみっともなく追い出された、面子まるつぶれの人間がふたたび同じ地で支配者に君臨しなきゃならないのだから威厳を回復する必要あるでしょ?だったら、降伏日本兵に寛容になんかなれるわけがないでしょ。厳罰でいどまないと現地の人たちに示しがつかないですよね?厳罰主義で挑んだのは日本軍の行いが良かろうと悪かろうと全然関係ない。デモンストレーションってことですよね。お分かりか?
っていうかあなた自ら”植民地に対する自らの威信を取り戻すため”って、答えを自分でいっちゃってない?だったら、日本兵が厳罰をうけた原因は日本が悪さをしたからじゃなく連中の面子の問題だよね?あなた自分で墓穴掘ってない?
それに、ここの人たちは勝てば官軍って言葉知らんのか?”日本はまけたのだから、同じ悪口も言われようでも相当に過大に修正されている可能性が高い、ある程度割り引いて考えよう・・”っていうふうに思わないのか?
中国や朝鮮の人たちが結果として日本人に差別されたのは彼らの行いに原因がある・・ってことは,
こういうこともいえますよね?っていきがって反証だしたのかしらんけど、全然間違ってるからね。』 (2007/03/09 01:16)
なんつーか、ウヨサヨ云々以前の問題という感じが…。
Apemanさんはコメント禁止処置を取られるつもりはないようなのだけど、毎日こんなコメントが連投されるとウザいを通り越して気持ち悪いな。何がそこまでこの人を駆り立てるのだろうか。
「不都合な真実」という、地球温暖化を描いたドキュメンタリー映画が大変アメリカでウケているそうです。アカデミー賞にもノミネートされ、日本でももう公開中なのですね。
そこで「環境危機をあおってはいけない」で地球温暖化なんて重要じゃないと言っていたビョルン・ロンボルグがこの映画をどう言っているのか気になったので、ちょっと調べてみました。無断翻訳なので匿名ダイアリーに投げてみます。
http://observer.guardian.co.uk/comment/story/0,,1810738,00.html
500億ドルあれば、私たちは地球をもっと良い場所に出来るでしょう。でも地球温暖化対策に使うのはおそらく無駄です。
ある街に1000万ポンドの余分なお金があって、なにか良い目的に使おうと考えていたとします。十のグループが援助を求めてきました。最初のグループはスラム地区の学校のために新しいコンピュータを買うべきだと言っています。次のグループは公園の美化を求めています。それぞれが、達成することでどのような価値が生まれるか、説得力のある案を提案してきました。街の議員たちはどうすべきでしょうか?お金を十に分割して配分するのが一番簡単な答えに思われるかもしれません。しかし、この答えは間違っています。
どのような時でも、幾つかの提案は他の提案より良いものであるはずです。どの提案が最も社会的な価値を生み出すか私達が知っていたならば、それらにお金を回すのが妥当でしょう。
より大きな視点では、各国の政府と国連が莫大な、とは言え限りのある予算を用いて、地球上の問題を減らそうと考えています。一方で彼らはメディアのうつろ気な注意に引き付けられてしまって、間違ったお金の配分を行う傾向にあります。HIV・エイズ、マラリアや栄養不良との戦いに費やされるのは少しだけ。不正や闘争の政治的解決により多くのものが費やされています。残りのお金は地球温暖化を抑え、鳥インフルエンザ対策に取っておかれます。
政治家がみんなに何かを与えられるなら誰も文句は言いません。しかし余分なお金のあった街の例のように、政府や国連にも、どのようにお金を援助するか明確に定めた合理的な枠組みがあった方が良いでしょう。政策立案者にとって、援助候補の並んだリストはレストランの巨大なメニューに似ています。しかし、それは価格や量が書かれていないメニューなのです。
現在、政府が地球温暖化との戦いに加るべきだという、かなりの勢いがあります。元アメリカ副大統領のアル・ゴアは映画製作者に転身し「不都合な真実」というタイトルの映画を作っています。
しかし本当に「不都合な真実」なのは、2004年にデンマークで経済学者たちが示したデモンストレーションです。このデモでは、京都議定書に従った地球温暖化との戦いは、費やすお金ほどの社会的価値を生み出さないことが示されました。四人のノーベル賞受賞者を含むこの経済学者たちはコペンハーゲン・コンセンサスと呼ばれるプロジェクトに参加しています。人類が表面している複数の問題について、解決策の社会的価値を比較するという試みです。そして彼らが答えようとした疑問は「500億円の使い道で、一番世の中を良くする見込みがあるのはなんだろうか?」です。
HIV・エイズ、飢餓、世界紛争、地球温暖化、政治的不正、その他の問題への挑戦について、様々な方法でコストと価値が検討されました。そして特別に任命した研究により、どうすれば政策立案者が一番世の中を良くする見込みがあるかを示した、優先順位付けされた援助先のリスト、「なすべきことリスト」が作成されました。
この結果、経済学者たちは、270億ドルをHIV・エイズ予防に費やすことが、人類にとって最も見込みのある援助であると分かりました。6年で2800万人以上の命を救い、生産力向上を含む巨大な効果を生むでしょう。
微量栄養素を多く含んだ栄養補助食品を提供することが二番目の優先順位になりました。地球上の半分以上の人間が鉄、ヨウ素、亜鉛、ビタミンAの欠乏に苦しんでいます。栄養剤のような安価な解決策は費用対効果がとても高いのです。
三番目は貿易の自由化でした。政治的には難しい決定を必要とするでしょうが、これは著しく小さなコストで世界中、特に発展途上国に、価値を生み出すでしょう。自由貿易により毎年2兆4000億ドルという驚異的なGDPの増加が、先進国においても発展途上国においても等しく生じるはずです。
経済学者たちは次に、化学的に処理された蚊帳でマラリアを防ぐことが巨大な価値を生み出すと見込みました。それからリストに並ぶのは、世界で最も貧困にあえぐ10億人のための農業の研究、公衆衛生の向上、水質管理です。これらへの援助から得られる価値はコストをはるかに上回ります。
HIV・エイズ予防については、費やした1ドルあたり、40ドルの価値が生まれるでしょう。言い換えれば、コンドーム1ドル分は、エイズが蔓延したコミュニティにおいては40ドルの価値になるはずです。
みなさんは、それではなぜ、そうしたコミュニティの人間が自分たちでお金を費やさないのか、と尋ねるかもしれません。答えは通常、そうしたお金がより裕福な国や国連など、他の場所にあるからです。リスクに関する情報を得るのはなかなか難しいのです。また、HIV・エイズの影響は遠くまで広がります。今日の一つの感染が、将来より多くの感染を引き起こし、たくさんの家族やコミュニティを壊滅させるでしょう。しかしながら、先に示した個々の援助案については、こうした将来のコストをほとんど考慮に入れていません。
経済学者たちは京都議定書の実行や、二酸化炭素排出への課税を含む、地球温暖化対策に関する提案についても調査しました。結果は全て悪いものでした。世界の限りある資源を地球温暖化との戦いに費して成功するためには、得られる価値よりも多くのコストを支払うことになるでしょう。そのお金は他のところで使うべきです。
以上がコペンハーゲン・コンセンサスで経済学者たちが「世界が今なすべきことリスト」から抜本的な地球温暖化を外した理由です。
この経済学者たちによって生まれた優先順位付けを、学術的な運動以上のものにしなければなりません。地球上の問題を減らすための決定が高い透明性と合法性を持つためには、政治的運動にならなければなりません。
先月、ジョージタウン大学に、著名な国連大使のグループが彼ら自身の「なすべきことリスト」を考えるために集められました。アメリカ、中国、インド、パキスタンを含む、人類のおよそ半分を代表する国の人達がいました。
彼らはどういう選択だったのでしょう?驚くべきことに、それはコペンハーゲン・コンセンサスで経済学者たちが選んだものと似ていました。彼らは健康、水、教育、飢餓に関する問題への援助に世界が最も優先付けを行うべきだと同意しました。また、おそらくはさらに勇敢なことですが、一番に持ってくるべきではないものについても述べました。そこには金融不安への解決と地球温暖化対策が挙がっていました。
世界の意思決定者のために、地球上の問題に優先付けを行うという概念を議題にしたことは、このプロジェクトにとって重要なステップでした。彼らは運動をさらに先へと進めようとしており、秋にニューヨークで行われる同様の運動では、40人か50人の国連大使が参加するよう望んでいます。しかし結局のところ、優先順位はノーベル賞受賞の経済学者が決めるものでも、国連大使が決めるものでおまりません。社会的な討論と、民主的な決定によるものなのです。
様々な援助を求める声が絶えず増え続け、政治家と有権者がそうした競争に直面する世界において、コペンハーゲン・コンセンサスのプロセスは、ただ声の大きい提案者の援助ではなく、最も価値を生み出す援助へと意思決定者の目が移るよう、助けることが出来ます。
このようになにかを決定するための信念を持った枠組みを提供することは、結局のところ世界の限られた資源をほとんど人類のために費やすことになるかもしれません。この選択肢は無視し難いでしょう。