はてなキーワード: 採集狩猟文化とは
『Dr. STONE』には寄り道エピソード的に「食の改善」ターンがあるんだけど、さすがに考証がしっかりしてて、前農耕期の採集狩猟文化に近い村落社会で穀類(高純度炭水化物)を栽培させる、砂糖を作る、メイラード反応を積極的に使う、などの手法を持ち込む…という流れでそのあたりを描写していた。このへんは、おそらくまだ接したことのない人類であれば十中八九「今までに食べたことがない美味しいもの」と感受され感動されると思う。特に糖。動物だって感応するものなんだから人間だって好きになるに決まってる。
『望郷太郎』では、主人公が野生の蕎麦を麺にして動物性の出汁にひたして食べる、という料理を同じく狩猟採集文化から農耕文化への移行期の奴隷仲間に振る舞う、という表現があって、これも味蕾にグルタミン酸受容体があることを考えればまあまあ割と説得力あるかなって。
未開の連中に高純度な炭水化物・糖・アミノ酸・メイラード反応などをガツンとぶつける、ってレベルを超えた「現代的な美味しい料理」の導入は、文化的文脈によってはぜんぜん受け付けられない可能性も高いと思う。そもそも現代の日本人は世界的に見ても味覚に関する許容度・好奇心が相当強いほうだと思う。これまで自分が滞在したことのある発展途上国の大半では、一般市民の多くは「食べたことのない料理を食べてみたい/試してみてもいい」という意識を持ってなかった。