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2020-08-05

sora tob sakanaラストアルバムが発売された。

透明に近かった青が徐々に色を深め、夏の夜、宇宙に溶けた。

アイマスは好きだけど、リアルアイドルを好きになることはなかった。今も、なんならアイドルとしてのオサカナちゃんに興味はない。

友人からハイスイノナサを勧められ気に入ったのは良いものの、その頃既に活動していなかった。それでメンバー現在を調べるうちに、照井氏の手掛けるsora tob sakanaを知った。

「曲はめちゃくちゃいいけど、歌があんまりすぎる」

そんな第一印象だった。

音痴というより、歌と曲のバランスが良くないと感じた。彼女たちは良くも悪くもクラス平均よりやや上程度の歌唱力。そこに身近さを感じさせるのが狙いなのか。自分の好みとしては、もっと上手い人に歌ってほしいと思った。

とはいえ曲はほんとに良いので、広告の街とか、まぶしいとか、素晴らしかったので繰り返し聴いた。

その後、cocoonを聴いて、全楽曲に打ちのめされているうちに、自分の中でsora tob sakana理解できた。

あくまでも個人の納得だけど、つまりどこにでもいる女の子前衛的な音楽武装させたのがsora tob sakanaであり、そこが実にオタク的で魅力的だ。女の子バカかい斧とかロケランとか持たせて、その上わりと頻繁に儚げな物語を付随させるのがsora tob sakanaである

やるな照井、と思いつつ、だからsora tob sakanaには彼女たちの秀でていない歌が必要なんだと思った。

ラストアルバム新曲2曲以外は既存曲の再録版だ。でも僅かなアレンジと、彼女たちの微細な変化(進化)がこの上なく深い青を描いている。

終わるのは仕方ないし、終わることで完成される作品のようなグループだった。

もちろん、ライブに行ったりアイドルとしてのオサカナちゃん好きな人とは別の思いだろうけど。

とりあえずYou Tube公式チャンネルに新アルバムの全曲あがっているので、聴いてみて。

 
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