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はてなキーワード: アパリアスとは

2022-01-23

anond:20220123225115

キビヤック、キビャック、キビヤ(kiviakやgiviakと音写されることが多い)とは、グリーンランドカラーリット民族カナダイヌイット民族アラスカ州エスキモー民族が作る伝統的な漬物一種発酵食品である海鳥ウミスズメ類)をアザラシの中に詰めこみ、地中に長期間埋めて作る。

材料

ヒメウミスズ

キビヤック材料となるのは、現地でアパリアスグリーンランド語:Appaliarsuk)と呼ばれる海鳥[1]の一種アザラシである北極圏の短い夏の間、繁殖のため飛来したアパリアスの群れを捕虫網のような道具で捕獲する。

製法

捕獲したアパリアス直射日光の当たらない涼しい場所に1日ほど放置して冷やす内臓が早く傷まないようにするため)。

アザラシの腹を裂き、皮下脂肪のみ残して内臓と肉をすべて取り出す(皮下脂肪も取り除くという説もある[2])。

袋状の空になったアザラシの内部にアパリアスを(羽などをむしらず)そのままの形で数十羽程詰め込み(資料によれば700羽とする記述もある)、アザラシの腹を縫い合わせる。縫合口にハエが卵を産み付けるのを防ぐために、日干ししたアザラシの脂(プヤ)を塗ったりもする。アザラシの袋に空気が残らないようぎゅうぎゅうに詰める。空気を抜かないとうまく発酵せず腐ってしまう。

これを地面に掘った穴に埋め、日光温度が上がって腐ることがないように日除けと空気抜きを行ない、キツネなどに食べられないようにするために上に石を積んで覆い、2ヶ月から数年間放置熟成する。

アザラシを掘り出し、中からアパリアスを取り出して食べる。

食べ方

食べるときアパリアス尾羽を除去した後、総排出口に口をつけて発酵して液状になった内臓をすする。肉も、皮を引き裂きながらそのまま食べる。歯で頭蓋骨を割り中身の脳味噌も食する。

また、液状になった内臓調味料として焼いた肉などにつけて食べることもある。発酵により生成されたビタミン豊富に含むため加熱調理酸化・分解してしまった生肉中のビタミンを補う機能があるとされ、かつては極北地域において貴重なビタミン源の一つであった。

誕生日クリスマス結婚式成人式などの祝宴の席でよく供される。

強い臭気

美味だが非常に強い臭気があるとされシュールストレミングくさやホンオフェと並び世界異臭料理として有名である

 
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