大学生の頃、高校の話をするときに「偏差値は?」と聞かれることがたまにあった。私の通っていたところは有名なところではないから仕方ないのだが、しかし、「偏差値」とはなんなのか。ネットで自分の高校の名前+偏差値のセットで検索してみると、受験サイトが確かに偏差値を教えてくれている。だが…
そもそも偏差値というのはテストなりなんなりの母集団によって左右される。中学や高校でもその算出方法を教わるけれども、要は駿台模試で偏差値60の子が東大模試で偏差値60を取れるというわけではない。では日常会話で「偏差値は?」などと聞かれたら、何を基準に答えたらよいのか。
たぶん、これは予備校の偏差値表なのだと思う。河合も駿台と言った大手が出しているやつだ。ネットで検索して出てきた受験サイトの偏差値表も、よく見ると大手予備校のそれとよく似ている。
とここまで書いて思ったんだが、偏差値はどのようにして算出されるのか。大学の偏差値表(ランキング)と言うけれど、すべての大学が一括で受ける試験などありはしない。就活の進路とか研究業績なのだろうか、それとも高校時の模試の成績なのだろうか。予備校ならば模試の成績と個人名をセットで追跡することができ、その生徒がどこに出願したかという情報も(一部)追うことができる。
最近では企業偏差値というのもあるらしい。就活では高偏差値の企業に行くことが良いことだという触れ込みだ。顔面偏差値という言葉もここ10年くらいずっと流行っている気がする。この辺の偏差値の使い方は狭義の偏差値概念からは漏れているはずだ。