2024-09-17

anond:20240917103613

七十二、ロボットたちの口論

普通私たちの発する言葉には、意味があるものだと考えています

その人の心にある考えを言葉によって口にするものだ、と。

しかし、大半の言葉はそうではなく、それは何の考えも持たない叫びのようなものです。

私が誰かに憤慨して、「うるさい、馬鹿嘘吐きうんこ垂れ、死ね」と言ったとしても、それは本当に、大声で、頭が悪く、嘘をつき、脱糞する人だと心の中で考え、口述し、死ぬことを命じているわけではありません。

それは、「うぎゃー、むきー、あっ、むむ、ひー、うおぉ」といったような、動物叫び声にも似た、習慣的に獲得された感情オートマティックな自動機械の働きから生ずる音声でしかありません。

例えば、テレビ日本に来て間もない外国人タレントが、周囲の人に「オマエ、バカ」と言っても笑って流せるのは、彼は日本語をまだよく分かっていないため、見よう見真似によって獲得した言語行為をなしているだけであり、心の中の考えを述べているわけではないと分かるからです。

私たちの使う言葉の大半は、それと同様、何の考えもなしに、感情と状況に合わせて発せられる、単なる条件反射的な習慣の産物しかありません。

そもそも論として、心の中の考えを言葉にするためには、かなり覚めた集中力と、主体的意志必要します。

怒りや悲しみのような情動支配された人が、そんな理性的な行動をとれるはずもありません。

から、彼らの発する言葉意味内容を、彼らの考えそのものだとして、自分の心を傷つけたり、相手に仕返しをしたりする人は、オウム言葉に傷つき、オウム言葉に憤慨し叩き殺すようなものなのです。

喧嘩をしている本人同士は、相手言葉相手本心自分言葉自分本心だと、マジに思っています

しかし、喧嘩仲裁はいる冷静な人は、二人の言葉をマジにせず聞き流しながら、先ずは落ち着かせようとします。

冷静にならなければ、考えというもの言葉に宿らないと、よく知っているからです。

記事への反応 -
  • 背の高い人に背が低いと馬鹿にしてもダメージにならない 要するに怒るってことは 劣等民族って自覚があるってこと

    • 七十二、ロボットたちの口論 普通、私たちの発する言葉には、意味があるものだと考えています。 その人の心にある考えを言葉によって口にするものだ、と。 しかし、大半の言...

    • 「お前は死んだほうがいいクズだな」って言って相手が怒ったら「つまり死んだほうがいいクズだって自ら認めたってことwww」って煽り倒せるな

    • 強い言葉を使うなよ

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