自分自身、解離性同一性障害(多重人格)の疑いありと医師に言われているので、本当は理解し合える仲間がほしい。
でも、Xで解離性同一性障害の人を探しても、結局「この人たちって詐病なのかな」と思ってしまう。
たとえば紅蓮とか朱雀のような、やや痛々しい名前の交代人格たちが、アニメキャラみたいな口調でポストを投稿していたり。知らない間に攻撃的な人格が他害していたというようなエピソードがゴロゴロ出てきたり。まるで小説の登場人物紹介のようなプロフィールを公開していたり。
事情も背景も知らない他人のことを、詐病だ何だと決めつけるのは良くないとは分かっている。
でも、私の中には格好いい名前の人格なんてないし、たとえ意図せず交代してしまっても、それぞれが努めて「私」として振る舞おうとする。社会で摩擦を起こさないように、なるべく埋没するように。
リアルで私の交代人格と話したことのある人も、決して少なくないだろうけど、きっと「やけに上機嫌だな」とか「今日は落ち込んでいるな」と思っているだろう。
わざわざそんなことを言って回ったりはしないから。
そもそも、自分が解離性同一性障害である可能性について、長らく気づいてすらいなかった。
思春期あたりからこの状態で、ちょっとおかしいなと感じながらも、みんな多少なりともそんな傾向はあるものだと思っていた。
私と同じように、自分の中に人格が複数存在していることに気づかないまま生活している人は多いと思う。
症状も決して、明確に派手ななものとは限らない。
もちろん、私が「詐病ではないか」と思いながら見ている人たちの中にも、実際に苦しんでいる人がいるかもしれない。
そして、仮に詐病だとしても、そうやってアイデンティティを確立しなければいけない心理状態というのは、何かしらのケアが必要なのだろう。
それにしても寂しい。
このまま「多重人格だと人にバレたらどうしよう」とびくびくしながら、一生を終えるのだろうか。
そんなことを、ふと考えてしまった。