2022-07-12

選択夫婦別姓制度

結婚と同時に姓を変えると過去名前との連続性が失われることで、手続き上も心情も大変なのは理解できる。

ただ、選択夫婦別姓制度の推進派が「制度上、別姓の選択肢が増えるだけなので、現状維持で同姓にしたい人にとっては何も変わらない。反対する理由がない」というのはさすがに詭弁ではないのか。

現在日本社会結婚により夫と妻が同姓になり、かつ生まれてくる子供が同じ姓を持つことが結婚の一部としてビルトインされた前提で社会通念も制度も作られているわけで、それが選択制になったら当人以外にも影響が出るのは当然なのではないか

携帯電話番号が12ケタの人が出てきたら、11ケタの人には関係ないとは言えないだろう)

そもそも現在推進しようとしている人たちの意識でさえ夫婦同姓が前提となっている。例えば、現行制度に対し「結婚によって愛着のあった苗字を変えなければならないのは悲しい」という女性意見には一理あると思うけれど、

選択的別姓が可能となり、家族内の姓が統一されず子供が片親の苗字を引き継ぐのが当然となった時代には、苗字への帰属意識が薄れ苗字を変えたくないといった要望自体が風化している可能性はないか

私は推進すること自体に反対しているのではなく、推進派が一般向けに流布する論理安直に過ぎることに不満がある。

姓が同一家族を示す記号としての価値を失った場合に、実務的な面と観念的な面でどのような影響を社会全体に及ぼすのか、もう少し硬派な議論が聞きたいと思う。

こういうことを書くとまっとうな反論がもらえそうなので、少し期待している。

  • 選択肢が増えるだけ理論に従えば「誰でも任意の姓を名乗ってよい」にしない理由がないよね 今までどおり親や配偶者と同じ姓を名乗りたいならそうすればいい 選択肢が増えるだけ

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