推しとヤッた。その前に、食事をしながらどれだけあなたという存在に救われてきたか、という話をした。会う約束をしてから当日まで、邪な感情と尊敬している存在に会うことの感情の折り合いがつかなかった。これからも勝手に救われてください、と言われ凄かった。このために生きてきたんじゃないか。推しに出会った時、今までの自分の人生は推しに出会うためにあったんだと思った。推しを見るたびに全ての伏線がものすごい勢いで回収されている感覚があった。そして今、また一つの大きな伏線が回収され、穢れた魂が透き通っていく感覚があった。贖罪。「この思い出を60年間胸に抱いて生きて死にたい」と言うと、「どうせすぐ忘れちゃうよ」と言われた。罪。ホテルへ行き、コンドームを着けない状態で膣中に射精された。お風呂場に連れていかれ、中を洗われた。これは普通の人は中学生か高校生の時に経験する類のことだ。私は29歳、相手は31歳。ピルを飲んで、と頼まれた。罪と罰。私は推しに出会い、許され、罪を知り、心の底から楽しんだ。くたびれたサラリーマンを抱きしめるように、セックスしたかった。でもなかなか難しかった。彼らはサラリーマンなんかじゃない。私は抱きしめることも、かつて本当にくたびれたサラリーマンにそうしたように金玉を舐めてあげることも出来ない。同じ行為だけど、同じ意味ではない。何者でもない私と、確実に美しい推しだ。私のヒーローは、ベッドの上では知っている男だった。自分を大きく見せ、そして包み込まれたいと思っている、パターンBタイプの男だ。今まさに、推しの精子が私の体内を泳いでいるんだろうか。お腹の中を覗いて観察したい。綺麗だろうな。経験人数は7人と答えた。5人と言ったか?忘れた。大森靖子を良い気分で聴くためにセックスをする。悲しくないセックスに意味はない。アフターピルを飲もう。それが私なりの包み込み方だ。面白い方に3000点。誰か助けてくれ。