ずっと派遣社員やらニートやらバイトの底辺を駆け抜けていたが、
いちどだけ運送会社の正社員で拾ってもらって、1年つとめたらボーナスを貰えたことがある。
月給の半分ていどだったが、気分的にはたいへんうれしいものだった。
そしてボーナスを初めてもらったことで、「ン?退職金とかボーナスって、無意味じゃね?」と気づいてしまった。
日本型雇用が世界的に異質であることについては本を読んでいたので基礎知識はあったのだが、
年功序列型が崩壊している現状をふまえると、ボーナスや退職金や財形貯蓄というものが、リスキーであることがわかった。
とくに危険なのが業績賞与というやつで、これは経営者の花崎さんズもとい鼻先三寸(?)で決まってしまう。
法人は半期ごとに決算報告するところが多いのだが、収益圧縮と節税の対応にもなるのである。(経営者自身にはこれはできない)
こうしたことから、ボーナスや退職金というのはいわば奴隷をよろこばせるのに最も分かりやすいツールなのである。
逆に、退職させたい人間にボーナスを支給しないことで退職を間接的に勧告することもできる。
(「100日後にやめるエンジニア」というツイッターマンガにくわしい)
このような気づきは、ボーナスを一度ももらってなかったらできなかっただろう。