2021-07-30

あの人は新しい世界へと旅立ったのか

※ここから先は人の死についての話となります

最近、人の死について考える機会が増えた。

心がざわめきたって、居ても立っても居られないので

吐き出すことにする。

ある日、都内へと向かっていた。

急に電車が駅間で、停車した。

すぐに発車するだろうと思っていたが、ちっとも動き出す気配がない。そのうちに、前を走る電車人身事故が発生したと車内放送が入った。

途端に、車内はスマホテキストを打つ人や、

どこかへ電話をかける人らで慌ただしくなり始めた。

どうやら救助活動等で、一部上下線が遅延・運休

他の路線にも影響が出ていて、遅延が発生しているようだった。

「あぁ、今日はついてない日だなぁ。」と思った。

月末で仕事が終わってない上に、予約していた予定もキャンセルするハメになってしまい、無駄足を踏んだと思った。

その後、普段の速度よりゆるゆると電車が動きだし、

一番近くの駅へと到着した。

駅に到着したものの、小一時間電車が動かないようだ。

どこか喫茶店に入って時間を潰すか、隣駅まで歩いて

違う路線帰宅しようか。と、駅の隅で突っ立って考えあぐねているところ、中年サラリーマンの話が耳に入ってきた。

「そう、人身事故?ぁあ、最悪の日だよ-----タクシーも捕まらないわでーーーーー」

Twitter検索していると、''○○駅 飛び込み''の文字が目に入った。事故の一部始終の写真も上がっていたりした。心のどこかで、ああやっぱりかと思った。

私は、今日は一日ついていないなと思っていた。

さっきのサラリーマンは最悪の日だとも言っていた。

飛び込んだ人は、今日人生のうちでもっとも最悪の日で、生きていく希望すら見出せず、自らの命に終止符を打つより他ならなかったのだろうか。

オリンピック日本中が華やぐ空気の中

一人孤独に、苦しみ続けていたのだろうか。

死こそが、苦しみから解放であると思いながら、

覚悟を決めて飛び込んだのだろうか。

衝動的に?それとも階段を降りるかのように軽やかに

自らの死を選ぶことを美化するわけではないが、

私はあえて、その人が''どこか新世界へと旅立った''と思いたい。そうでも考えないと、きっと報われないようなきがして、あの人だけでなく自分自身すらも。

  • 優しいんだね。自分は単なる第三者だけど、こんなふうに思ってくれる人がいるって、なんだかうれしいよ。

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