結婚制度は廃止できるのだろうか。おそらく難しいだろう。現在、結婚制度はあまりにも深く社会に根付いており、また特権を得ている人々の数も多い。民主的な手続きを持って結婚制度を廃止することは到底できないだろう、といわざるを得ない。
それでは、何が次善の策になるだろうか。結婚制度が本質的に差別的・抑圧的なのであれば、一体どうすればよりマシな結婚制度にすることができるだろうか。
まず、結婚制度から排除されている人々を包摂することである。同性婚の法制化がその最初のステップになるだろう。
そして、結婚の在り方を多様化して結婚制度に包摂されている人々のライフコースの縛りを緩めることである。友人同士の結婚、契約結婚、事実婚など様々な結婚の在り方があり得る。
いま全国で5件の同性婚訴訟が争われている。また世論においても、2019年の電通調査によると20~50代の8割近くが同性婚に肯定的だという(※3)。まさに同性婚に向けての風が吹いているといってよい状況だろう。
ここまで述べてきたように、同性婚が認められるべき理由は、認めないことそれ自体が同/両性愛者差別でしかないからだ。異性カップルを特権化・規範化し、同性カップルの関係性を価値のないものとして貶めている。結婚制度から排除された人々を包摂するために、第一にすべきことは同性婚の法制化であるはずだ。
この風のなか前に進むために、力を合わせようではないか。NPO法人EMA日本のサイトでは、ネット署名もできる。これからのよりマシな社会のために、よりマシな結婚制度を作っていこう。
出典元
http://emajapan.org/donate/advocate
一歩ずつがんばろう!