このまま人と関わらずに生きていたら孤独死してしまうことに気づいた。
恋人などできたこともないし、作ろうと思ったこともない。消極的に生きてきて、向こうから働きかけてくれるような人としか友達になってこなかった。自分になにか、人を寄せ付ける魅力が備わっているとでも思っていたのだろうか。友情とか、愛とか、そういったものを軽視しすぎてしまった。友情とか恋愛ものの漫画を読んで鼻で笑っていた自分に蹴りを入れたい。わからなくて、恥ずかしかっただけじゃん。
そのくせ、自分の周りにはいい人がいないなんて一人で嘆いていた。自分が素敵な人じゃないと素敵な人は寄ってこないのに。
オシャレとか、自分磨きとかそういったものをバカにするんじゃなかった。周りにいる、優しい人に囲まれて笑顔で生きている人たちはきっと影でそういう努力をしていたのだろう。もちろん、外面的な努力だけじゃなくて、人間関係的な努力もしている筈だ。なんてことだ。
自分はこんなにバカな人間だと思わなかった。勉強だけは周りよりできたから、自分は頭がいいと過信してしまった。(高校に行ったら井の中の蛙だと気づいたけど)
今更、自分の子供っぽさに気づいた。周りは知らない間に大人になっていた。周りは知らない間に恋人ができていた。知らない間にちゃんと気を使えるようになっていた。自分勝手に主張する人なんていなくなっていた。私が昔バカにしていた人たちは、もうとっくに私を追い越して大人になっていっているんだ。バカにする対象がだんだん減っていっているのに薄々気づきながら、それでもやめられなかった。バカだった。
周回遅れでも、なにかは挽回したい。
とにかく、もっさりとした髪を美容院でどうにかしてもらう。コンタクトにする。もっと勉強する。趣味で中途半端なものはばっさり切り捨てて、やるものを取捨選択する。あと、もっとわらいたい。
本当にやるのだろうか? じゃなくて、今からHOT PEPPERビューティで近所の美容院に予約を入れよう。