妹が「まいどジャーニー」という番組を見ていた影響で密かに室龍太くんを応援していた。
まいどジャーニーは関西ジャニーズJrの冠番組で、ゲストトークと歌唱ライブで構成されるローカル番組である。
後にキンプリやSnowManに参加するメンバーだったり、なにわ男子を結成するメンバーだったりが出演していたこの番組だが、彼らと肩を並べて出演していた室くんはすこし変わった存在だった。
当時の出演者は概ね高校生から20歳前後で構成されていたが、室くんだけはゆうに25歳を超えていた。いうならばやたら部室に入り浸っているOBに近い扱いだ。空気が読めて的確に面白いコメントが言えるのでトークのオチ要員として重宝されてはいたが、基本的に座席の隅っこでみんなを見守るような雰囲気。もはや後輩が先にデビューしてもあっけらかんとしたものだった。
室くんと僕は一つ違いで、順調に出世コースを歩んでいるとは言えない彼と、うだつが上がらずワープアで実家から独立することさえままならない自分とで勝手にシンパシーを感じてしまった。