2020-12-27

太郎はなぜハードマッチョだったか

太郎のなにが好きなの?やれやれだぜって言ってるだけじゃん

かつての少年漫画とい映画ハードな男が主役だった。

シュワルツェネッガースタローンバチバチ文句を言い合いながら筋肉映画に出演し、漫画といえば北斗神拳で敵が内臓破裂していた。遡ればチャールズ・ブロンソンが漢の代表として映画に出演し、梶原一騎が『愛と誠』や『あしたのジョー』、雁屋哲が『男組』の原作を務めるなど、男という存在創作においてもクールハードな像が求められてた。

中には北斗世代において『ウィングマン』『バスタード!』のようなH系のナンパ作品もあったものの、それらはメジャー作品とは言い難く、一部のファンが支えるものだった。実際その二つの作品は絵がアニメ風というだけでも当時の漫画作品の中では特異だったと思う。

ジョジョの承太郎は作者の荒木の初期作品にも見られるハードな男像を全面に押し出しもので、荒木自身ブロンソンジョン・ウェインに対する懐古主義を持っていた。それと北斗世代合致した最後の漢の時代と言ってもいい。やがてこの旧態依然とした男像はバブル期には時代にそぐわなくなってくる。

これゆえ後の荒木作品筋肉質でハードな男像より、頭脳が焼け切れるまでフル回転させてヒリヒリした状況を生き抜く情報社会マッチョへと変質してゆく。荒木マッチョイズムである理由は対談にも現れる。故・宅八郎との対談で弱い内面を発露したエヴァンゲリオン主人公シンジ全面的否定している。

anond:20201227214208

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