・東京に引越してきた関西人の小学生がいた。クラスで関西弁を話すのは彼だけで、それが原因で苛烈ないじめにあった。標準語を話すことを強制されたりもした。
・そんなある日、学校の発表会でお笑いをやることに。お笑いは関西弁の方が情緒が伝わってそれっぽくて便利だ、ということで、クラスの発表では関西弁を使うことにした。
・ただし発表で使われるのは関東在住者が話すエセ関西弁である。ネイティブ関西弁へのリスペクトはなく、単に発表をそれっぽくするためのツールとして使う。
・「いや、それは関西弁じゃないよ。エセ関西弁を話すのはやめてほしい」とクラスのメンバーへ伝えると「はぁ?俺たちがせっかく関西弁に興味を持ってやったというのに何いってんだ。あーあ関西のやつはめんどくさいな」と逆ギレされた。
A:いやぁクラスのみんなが関西弁に興味を持ってくれてよかったよかった
手話が数十年前まで迫害対象で殺人まで起きていたこと、ろうあ者が使う手話と聴者の使う手話は全く異なり関西弁とエセ関西弁/日本語とルー語のような関係にあること、炎上した小学校の件は手話教育が目的ではなく「コロナの状況で給食を配るときに手話が便利だから」というツールとしての利用だったことを踏まえると、「文化の盗用」って指摘もあながち間違いじゃないと思った。
「言語それ自体が話者のアイデンティティを構成しており、それ故に道具としてぞんざいに扱われるとイラッとする」あたりも手話と関西弁って共通している部分があるし。