答え:本当の事を言われて怒るんじゃなくて、雑なコントロールや攻撃に対して怒っている正常な反応である。
反証:1+1 = 2 を主張して怒る人間はほとんどいない。他にも恋人から「私は貴方のことが好き」と言われて、それが真実である場合に怒る人はあまりいないだろう
よって「正しい事」「本当の事」全てに対して怒る訳でない事は明らかである。
この問いが発せられるケースの「本当の事」「正しい事」というのは大抵の場合「相手に関する個人的な事」もしくは「組織に置ける通念的な事」である場合が多い。
そういった事をわざわざ言うというのは、相手を攻撃するか、コントロールする目的がある事が多い。
上司「Aさんは遅刻もなく、挨拶もしている。貴方は何度か遅刻もしているし、挨拶がない時もある」
母「貴方は昔からズボラで、いつも同じ失敗をしている、例えば受験もそれで失敗し、今度は就活も失敗した」
こういった言動は、本当の事を言うという建前の元、相手を弱らせるか、反論させないようにして、自分の言う事を聞かせようとするマウンティングに他ならない。
教師や親、上司といった相手に対して上位に立とうとする人たち等が使う傾向が多い。
ある程度こうしたコントロールに対して従う事は社会で生きていく上で必要であるが、過剰なコントロールや攻撃から身を守る事もまた必要であり、怒りは自然な防御反応と言える。
同じ事を言っていても、丁寧に言ったり上手く自尊心を煽てると従ってくれる場合がある。が、それはその人がバカなのではない。
人をコントロールする際にその人が不快にならないように制御できる配慮と経験がある人に従う方が、そうでない人に従うよりも良い場合が多い事を人は学ぶ。
想像してみてほしい、貴方の上司や家族が常に丁寧なオブラートを使ってくれる場合と全くそうでない場合の、長期的な不快さの度合いの違いを。