2019-02-27

三井住友カードキャッシュレスコマーシャル批判する

批判は原義に近い意味で使っているから一応留意してくれよな。




青年お金もってる?」

友人「持ってるけど?」

青年「一枚いいかな?」

青年「これ、君のお金だよね?」

友人「当たり前だろ」

青年証明できる?これ間違いなく自分お金ですって。」

友人「証明って、さっきまで僕の財布に入ってたじゃない。」

青年「でも今持っているのは僕だし、君の名前も書いていない。ね?」

青年現金安心だってみんな言うよね。現金は確実だって。本当にそうかなぁ。お金って何なんだろう。」



このCMたことあると思う。

この論法コマーシャルとしてあまりよくないのではないか、という話をいかにしていくぞ。

論点は一つだ。これを実際にやったらどうなるのか? という点だ。

あなたが、友人の万札を取って「これお前のって証明できる?」とやったとしよう。

そして万札をそのまま懐にしまいこんでもいいし、「冗談だ」と言って返してもいい。

どちらでもいい。

だけれども、どちらでも、あなたは友人から信用を失う。

友人は「○○は人の金をくすねるやつだ」と周りに言いふらすだろう。

証明がないからと言って、人の金を取ってしまうことはできない、というか、やれない。

それは信用を失うからだ。

実際にああいうことをやっている人を見たことないだろう。

近い事例に、知り合いに借金を申し込む奴ってのがいる。

近しい人同士だと借用証文を書かない場合も多い。

証明はないけれども、信用をなくすことは想像に難くない。

そして、それは一対一の関係ではなくなる。

金を貸した方は、「あいつは人から金を借りるやつだ」と警戒の意味も含めて周囲に触らす。

現金の強かさはここにある。あのCMは、逆に現金の強かさ示す証拠になってしまっている。

自分のもの証明できなくても、それでも大丈夫なのだ

自分のもの証明できなくとも、奪われることは滅多にないのだ。

奪われたら、高確率処罰される。あるいは述べてきたとおり信用を失う。

証明できないからといって人の金を取る人は、普通いない。

人のお金を、その人のものだって証明できないから奪い取る人はいない。

現金ってのはそこまで信用をもって私たちに用いられている。


あのCMは、現金の不確かさを示そうとして、みごとに失敗している。

あんなことは成り立たないのだ。現金安心で確実だということを裏返しで示してしまっている。

普通に「こんな場面でキャッシュレスが役に立つ」というシーンでコマーシャル作成すればいいものを、変に相手を腐す内容で、逆にやられてしまっている。

俺はキャッシュレス進めていくべきだと思っているし、長い時間をかけてそのように社会は変化していくと思う。

けれど同時に「敵」はそこまでヤワじゃないぞ、と思う。

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