20年前にあった技術雑誌なんて数少ないから特定されそうだけど気にしない。
自分が書いていたのは連載記事。1年間連載したので12回だった。メイン記事というほどではないが人気はあった。
ページ数は結構調整が効いた。基本8ページくらいで、多いときは12ページくらい書いていた。
原稿料はページあたり1万5千円。なので月に12万円から18万円くらい。これは結構高い方で、同じ雑誌でも1万2千円くらいが相場だった気がする。雑誌のサイズ(A4とかB5とか)や文字の大きさにもよるから一概に比較できないので注意。
1回分を書くのに費やす時間は、平均1週間くらい。片手間に書いてた。
当時は図を手書きでFAXで送ったら、向こうのデザイナーの人がかっこいい絵にしてくれた。デザイナーの人ありがとう。
そして図を増やすと読者が喜ぶ。読者が喜ぶと編集者も喜ぶ。労せずページが増え原稿料増えて俺も喜ぶ。みんな喜ぶので最後の方は図だらけだった。デザイナーの人ありがとう。
連載は好評で終了時に続編を書かないか打診はあったが、忙しかったのとその分野の専門家でもなかったのでお断りした。
そしたら書籍化された。原稿料払ってたからって理由で印税普段10%のところ9%になった。2500円くらい。技術書としては珍しく大ヒットして1万部売れたところでちょい改訂。印税10%になった。そこから5000部くらい売れてる。今も定期的にお小遣いになって美味しい。
計算すると、連載時は平均10ページとして月15万×12ヶ月=180万円。書籍化で10000部×2500円×9%=225万円、5000部×2500円×10%=125万円、計530万円。おお労働時間の割に結構いいな。でもこれは特殊な例だと思う。技術本の執筆は報われないのが基本。多分3000部くらいが限度。
本を書いて一番良かったのは、業界内外の人に対する自己紹介として便利なこと。「こんな本を書いています」ってamazonのリンク(レビューいっぱい)を送るのは効果的。
今はどうなんだろ。執筆依頼とか面倒で断ってるけど、この前We○+DBさんから提示された原稿料はショボかったな…。今は情報発信はWebが基本だし、なろう文庫みたいに上手く行ったら書籍化みたいな飴がないと厳しそうな印象はあるな。
何かの参考になれば幸いです。