2018-11-05

Cisco Systemsの終わり

Cisco Systemsを知っているだろうか。スイッチとかアクセスポイントとかのネットワーク製品を手がける米国大企業だ。

実は日本でも企業向けのシェア50%近く、10年前から「もうCisco時代は終わる」と言われ続けていたがしぶとく残っている。

だが、そんなCiscoも今度こそ終わりを迎えそうだ。

発端となったのは一年前、Cisco製品ソフトウェアライセンスの新たな管理形態を発表した。

簡単に言うと、Cisco機械で動かすソフトウェアライセンスインターネット認証するというものだ。ちょうどWindows XPライセンス認証のように。

何が問題になるかというと、ネットワーク世界インターネットは極めて親和性が低いのだ。あまり想像がつかないと思うが、例えばスイッチルーターファイアウォールといった機械は、インターネット接続されていないことがままある。

例えば、データベースサーバー接続するスイッチセキュリティのためインターネットと直接接続しないというようなことは、割とどこでもやっている。なので、この馬鹿げたアイディアはすぐに撤回されるだろうといった予想が我々業界人感覚だった。

最近Ciscoは最も普及しているスイッチで、新しいライセンス形態のみをサポートするソフトウェアを発表した。

どんな影響が出るだろうか。まず、金融機関などのミッションクリティカル系がCiscoを使うのをやめる。金融は止めたときの影響が大きすぎて、わざわざインターネット接続してライセンス認証するより他の機械を入れたほうがリスクが少ないと判断される。

これを見て、多くのデータセンターCiscoを使うのをやめるだろう。なぜなら他のベンダ機械ミッションクリティカル系が使えるのであれば、わざわざCiscoを使う必要もないから。また、みんな高いCiscoを使うのを、本当はやめたがっている。

例えばCisco Systems製品が主にIAサーバーで動くとかなら、インターネット認証もやむ得ないだろう。でも、この会社はもともとハード屋だ。なぜ買ったものを動かすのに、インターネット認証必要なんだか理解に苦しむ。

資格のために百万単位で使った企業が失速するのは悲しいが、一度痛い目を見て目を冷ましてほしい。

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