2017-09-23

世界ラノベなのに

某人気異世界ラノベの最新巻を読んでて、ふと、面白いんだけど何かカンに触るな・・・と思って作中人物の行動について考察してみると

 ・最終的には貴族になる

 ・貴族への忖度貴族になる前も後も一貫して当然視している

 ・作品世界内では貴族ネオリベ的なのが普通

 ・庶民への厳罰主義

 ・現代人の知識を持っているくせに国政に影響を及ぼすようになっても家族利益優先

というところがどうも引っかかっているポイントのようだと分かった。

あらためて見まわしてみると、どうも界隈全体が復古主義的だったりミリオタ的だったり優生思想があったり、アレな感じがする。

もちろん現実世界で上記のようなものに大多数の人が現在進行形で悩まされている以上、

作品世界中でもそういうものが描かれている方が入り込みやすいし、また自身処世術について考えさせられる機会が得られるという意味有益なのだが、

現実世界で起きている類似の状況が異常だという意識を薄れさせるという点では、これはきわめて危険図書だと言わざるをえない。

だいたい日本の良くない点は突き詰めればこれらに端を発している(というか明治政府下の日本武家社会の名残で近代国家として微妙だったのを平成になった今でも引きずってしまっている)

ことを鑑みれば、

これらからの脱却ができるかどうか(むざむざ再生産してしまわないかどうか)について、

もっと問題として取り上げられてもいいのではないかと思う。

  • どっちかというと「現代人の意識で当時の考えを否定するな」っつーのが今のトレンドなわけ。 中世の土人どもを白人様譲りの現代思想で啓蒙してやるぜーはそれはそれで批判される。 ...

    • そんなトレンドあったっけ?そういう意見はちょこちょこ出てるけど、トレンドというほどのものにはなっていないような。

  • 創作は現実の主義主張と無縁ではいられないんだなあ。当たり前だけど。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん